ファイアーエムブレム

新・紋章の謎 〜光と影の英雄〜

 

 

一言感想

マイユニットを加えてソツなくリメイク

 

グラフィック 7点
シナリオ 7点
ボリューム 8点
システム 9点
快適さ 9点
満足度 8点
総プレイ時間 33時間
総合評価 81点

 

 

スーパーファミコン版でファミコン版のリメイク兼新作として発売された

紋章の謎の第二部をリメイクしたDS版です。

 

ストーリーの大筋はスーパーファミコン版をそのままリメイクしているのですが、

このゲームではマイユニットが新たに登場し、

マイユニットがマルスの近衛騎士になるまでの数マップと、

外伝のマップが追加されています。

また、キャラクターも大幅に追加。

SFC版では仲間にならなかったキャラクターや、

新キャラクターまで山盛りで、

なんと70人を超えるシリーズ最大級のメンバーがひしめき合っています。

これでお気に入りのキャラクターがいないということはまずないはずです。

正直多すぎな気もしますね。

 

今回追加されたキャラクター達の新エピソードも盛り込み、

かなりストーリーにテコ入れをしていて

SFC版をプレイしていても結構楽しめます。

ただ、ありとあらゆるところで新兵に過ぎない

マイユニットが持ち上げられ、優遇されているのは

首を傾げることしきりでした。

あくまでも新兵の中で優秀だったのであり、

ストーリー上で活躍しているキャラクターは他に一杯おり、

そのキャラクター達を差し置いて

何故マイユニットがこれほど重用されているのかという説明が足りないため、

都合の良さが垣間見えてしまっているのは残念です。

 

あとはキャラクターのセリフがあまりにも軽いのが気になりました。

マルスや他キャラクターの言葉の重みや感情のふり幅が足りないため、

人の生き死にを語るにはあまりにも上辺だけの言葉に思えて、

心に響いてこないのが非常に残念な点です。

せっかくのリメイクですので、

もうちょっとセリフの重みや

色を感じられるほどの感情の発露が欲しかったですね。

 

 

グラフィックは2Dに近い3Dです。

表情の変化は目を閉じたり口元の上げ下げをしたりするぐらいで、

ほとんどなく、一キャラクター一表情なのが残念です。

せっかくの3Dなのですから、主要キャラクターぐらい

数パターンの変化が欲しかったですね。

アニメチックだったキャラクターは上手にリメイクしていると思います。

中にはかなり雰囲気が変わっているキャラクターもいますが、

概ねみんな綺麗になっています。

 

さて、今回影の主人公として、またプレイヤーの現身として

マイユニットの容姿、経歴がある程度決められるようになっています。

パターンは結構あるもののこれはちょっとという髪型、目が沢山あり、

結局決めてしまうのはオーソドックスなものになってしまうので、

もうちょっと普通のパターンが欲しかったと思います。

 

戦闘時のモーションですが、SFC版より

あまり代わり映えのしないモーションであり、

リメイクということもあるとは思うのですが、

そろそろ進化が欲しいところです。

 

 

このゲームの魅力である戦闘ですが、

基本的なところはSFC版と同じですので割愛します。

安定したクオリティで、特にコメントするところはありません。

キャラクターの持ち運びができたらよかったとは思いますが。

 

新たに加わった兵種変更というのが面白いですね。

中には固定キャラもいますが、

大半のキャラクターは変更可能です。

ある程度カテゴリーわけがあるのですが(ハードクリアで解除可能)、

数種類の中から好きな兵種へペナルティなしに簡単に変更できます。

これにより、飛兵ばかりや騎兵ばかりのユニットを組むことができ、

シスターが欲しいけど、このキャラクターしかいないので、

弱くてもこのキャラクターを使うしかないという不満を払拭しています。

剣士を騎兵にしてみたり、傭兵をアーマーナイトにしてみたりと

くるくる変えていくのも楽しかったですね。

 

アイテムの強化というシステムもあったのですが、

これは全く使いませんでした。

ノーマルでプレイしたせいかもしれませんが、

強化をしなくても皆十分強かったので。

 

毎回少しずつ変化を加えてある支援ですが、

特定のユニット同士をある特定数出撃させれば

支援レベルが上がり、進撃準備画面で会話を見ることができ、

支援レベルが上がっていきます。

これが中々いいですね。

支援が発生する人物はキャラクターで固定があるわけですが、

マイユニットは最終マップで加わる4人以外のキャラクター全員で

発生するようになっており、

毎マップ賑々しくかわされる会話がストーリーを上手に彩っています。

 

 

 

さて、基本的なシステムですが、何作も作っているだけあって

かゆいところに手の届く感じで非常に快適です。

DSの2画面も上手に使い、下画面は通常のマップですが、

上画面は全体マップやキャラクターのステータス表示の切り替えができ、

そして敵の攻撃範囲は敵をタッチすることで赤くマーキングすることができます。

これにより、敵の攻撃範囲が常に表示され、

ギリギリ範囲外でユニットを待機させやすくなっています。

 

固定兵種はクラスチェンジできないのですが、

今回はきちんと救済処置があり、レベルが30まで上がるようになっています。

また、固定兵種はほとんどがパラメーターの上りが良く、

30までしかレベルアップできなくても、

最終的には実質40までレベルアップできるキャラクターと

見劣りしないパラメーターになるようになっています。

この辺は良い変更点ですね。

また、クラスチェンジアイテムもかなり入手しやすくなっており、

実際あまるほど入手できるようになっています。

戦闘準備画面で最低クラスの物ばかりですが、

アイテムの購入ができ、売る事も可能になっており、

武器や杖が足りないという問題も解消されています。

 

 

 

プレイ時間は、ノーマル&クラシックモードで外伝マップまでプレイし、

キャラクターは全員仲間にして一人もロストさせずに33時間。

DSとしては多めのボリュームですね。

 

安定して遊べるSRPGだと思います。

新たに加わったマイユニットがなかなか良く、

また全体的に上手にリメイクされている作品です。

贅沢を言えばもうちょっとキャラクターのセリフに重みが欲しかったですね。

ストーリーに過剰な期待を持たなければ

SRPG好きには楽しく遊べる作品です。

 

ファイアーエムブレムシリーズはあまり外れがなく、

ある一定のクオリティを保って発売されていると思います。

HPがゼロになってもキャラクターをロストせず、

そのマップのみ撤退するカジュアルモードも搭載されており、

初心者でも気軽にプレイできるようになっていますので、

SPGは初めての方にもお勧めなゲームです。



HOME    BACK

inserted by FC2 system