ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡

 

一言レビュー

進化したファイアーエムブレム

 

グラフィック 9点
シナリオ 8点
ボリューム 7点
快適さ 10点
満足度 8点
総プレイ時間 48時間
総合評価 84点

 

 

脱!主人公は王(公)子様!

やっとワンパターンな黄金ストーリーを脱出してくれました。

今回の主人公は傭兵団の一員です。

 

「悪神、あるいは悪竜が復活し、

どこかの王がそれらに操られて他国に侵略戦争を起こし、

それに立ち向かって最後は悪神、あるいは悪竜を倒す」

という今までの大筋を、今回のものは覆したお話になっています。

最も、どちらかといえば勧善懲悪的な

ストーリーを継承しているので、

この手のタイプが嫌いな方にはお勧めできませんが。

 

ラグズとベオグという、人と

獣に化身できる人種がいがみ合う様が描かれているのですが

二種族の溝を主人公が埋めていくというストーリーはとても良かったです。

いがみ合うさまもくど過ぎはせず、

かといって淡白すぎもせず、

二種族のエゴや嫌悪の理由もきっちりと描かれており、

丁寧にシナリオが練られています。

 

拠点で情報というものがあり、

他キャラと(その章毎に限定)会話できたのはとても興味深かったです。

 

気になる点といえば、ちょっとストーリーが短い点。

エクストラダンジョンはクリアしていませんが、

戦闘中のアニメーションをすべてオンにしていたので

プレイ時間が長くなっています。

それで48時間はいささか短いかと。

今回は闘技場がないので、そのせいで短くはなっているのですが。

 

 

流石にGC、グラフィックはとても綺麗です。

ただ、ムービーの3Dになると、

一部のムービーにざらつきが見られたこと、

そして主人公の顔立ちがイラストとだいぶ雰囲気が違っているので、

一点減点しています。

 

戦闘アニメーションはとてもよく出来ています。

滑らかな人の動き、たなびく衣装、

華麗なエフェクトと

今まで他シリーズでは切っていた戦闘アニメーションを

上記で述べたように

ずっと見ていたぐらいは綺麗でした。

 

専用グラフィックを持つキャラクターが少なかったことが

いささか残念ですが、参加人数が人数ですので、

これぐらいは妥協すべきかと思います。

 

 

このゲームの魅力である戦闘ですが、

今までとあまり代わり映えしませんが、

戦闘システム自体が完成されていると思うので、

これはこれで良いかと思います。

 

今回は体当たりというコマンドが増え、

歩兵が他ユニットをひとマス(あるいは二マス)動かすことにより、

移動できなかった範囲を移動できるようになるという

バリエーションがあり、戦闘の幅が広がっています。

騎馬ユニットは体当たりと担がれる事が出来ないのですが、

そのかわりに攻撃などの後に

再移動が出来るようになっているので、

騎馬ユニットと歩兵ユニットの使い分けが出来て、

そのあたりのバランスはとてもよく調整されています。

 

闘技場はなくなっているのですが、

入っている金銭は十分あるので問題ありません。

闘技場があると、どうしてもユニットを限界まで鍛えたくなるので、

今までのシリーズは後半ゲームバランスが崩れてしまっていましが

今回はその心配はありません。

 

クラスチェンジ専用アイテム

(マスタープルフはありますが、あれはほとんど換金アイテム)

もなくなり、レベル21になると自動的に(一部例外あり)

クラスチェンジできるので

最後までストレスなく楽しく遊べました。

 

マップをクリアする度に

EXPポイントが入るという救済処置がありますので、

弱いユニットのみが置いて行かれるという事もありません。

EXPポイントをユニットに与えてレベルアップするとき、

セーブが出来ますので、

もし気に入らない値が上がった時、

ロードし直して他の値を上げるという調整が出来ますので、

難易度はあまり高くありません。

 

難易度が3段階に調整できますので、

易しいと思った人はハードやマニアックにするといいでしょう

 

評判の良い支援効果もありますが、

今回は支援効果のつき方により後日談が変化するということはありません。

そもそも、後日談がありませんし…。

最後にお別れを行ってみな散り散りになっていくのですが、

あの終わり方ですと、もしかすると蒼炎の軌跡の

続編が期待できるかもしれません。

 

 

快適さは初心者にもやさしい作りだということで、

満点を付けています。

流石シリーズものだけあり、この辺は完成されていますね。

 

 

満足度が8なのは、使用されている一枚絵の閲覧がないこと、

見ることの出来るキャラクターCGは、

攻略本等で紹介されている立ち絵だけであること、

支援効果の会話集がないということで2点減点してあります。

ラフイラストや、未公開絵等があれば、もっと良い評価が出来たのですが。

 

GBAとケーブルで繋ぎ、GBAで作られている作品と

コンバートすることにより他作品のキャラクターCGが閲覧できますが、

エクストラダンジョンをどうしてもやりたいという人でなければ、

大して魅力はないと思います。

 

CGは蒼炎の軌跡と同じく

攻略本に載っている立ち絵だけですので。

ソフトとケーブルがあるのなら、やってみるといいけど、

それだけのために他作品のソフトや

ケーブルを購入するほどではありません。

 

 

とてもバランスよく出来たゲームだと思います。

ストーリーも今までよりも良く、

また主人公も魅力的で、続編が出ることを期待したいレベルでした



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