ゼノブレイド

 

 

 

一言感想

至る所がボリューミー

 

グラフィック 10点
シナリオ 7点
ボリューム 10点
システム 8点
快適さ 6点
満足度 8点
総プレイ時間 153時間
総合評価 86点

 

 

 

昔、巨神と機神の戦いがあった。

相打ち合った二人はやがて骸となり、その骸には植物や生命が芽生えた。

骸を大地とし、様々な生命が栄えていたある日、

巨神界で暮らすホムス達は機神兵からの侵攻を受け、

存亡の危機に立たされていた。

その中で、かつて機神を打倒した武器「モナド」を手にして

鬼神の如く戦ったダンバン達は、辛くも機神兵を退けた。

その戦いから一年後、再度機神兵が侵攻を開始。

モナドを揮ったダンバンは、無理に力を使った反動で床に就いて長く、

モナドを持ち出して使うものの、満足に使うことができない。

目の前に転がったモナドをシュルクが握った時、

物語は動き出します。

 

何故機神兵達は執拗にホムス達を滅ぼそうとするのか?

神々の戦いは何故起こったのか、という、

この世界の根幹をなす謎を追って、巨神界と機神界を

友人のラインと共に旅立つことになります。

シナリオ自体は謎をからめて少しずつ展開するタイプであり、

世界観の構築は丁寧なものの、少し言葉足らずなところもあります。

次々と広がっていく目新しく広大な世界や人種が目まぐるしく、

世界を旅していく壮大さが実に楽しい。

ストーリーは突出した物はあまりないものの、

全体的にバランス良く纏まっています。

 

NPCキャラクターは実に丁寧に作られており、

彼らの性格や生い立ち、友人関係等、とても綿密に組み立てられています。

クエストはその彼らからの依頼が多く、

ただあれを取ってきてほしいで終わりではなく、

何故それが必要なのか、それを使って何をするのかといった

続きの展開がとても細やかに作られています。

そういう細々としたところは非常にこだわって作られている作品です。

ただ少々残念なのが、殆どのクエストにおいて、

パーティキャラクターの受け答えが共通になってしまっている点です。

どの依頼を受けても大体同じコメントを言うのがいささか興ざめです。

クエストの数はぐっと減らしてもよかったので、

この受け答えをも少し凝ってほしかった。

 

また、クエストを依頼するキャラクターはある特定の時間にしかいません。

クエストを受けるのはいいのですが、

報告しに行く手間がかかって仕方がなかった。

 クエストを依頼した人たちがいる時間に狙い定めて

報告にいかなければなりませんし、

敵も天候や時間によって現れたりしますので、それに合わせるのが大変です。

クエストの報告は自動で、終わったら元のマップに戻る、

でよかったのではなかったかと思います。

 

街やマップやダンジョンが立体的なので、

場所やアイテムを探すのに苦労します。

ここにあるはずなのに見つからないことがしばしば。

全体マップでクエスト依頼がある場所や、

アイテムがあるところを表示してくれればいいのですが、

かなり近づかないと表示されないのも地味につらかった。

もう少し、このあたりは工夫を凝らしてほしかったですね。

 

 

 

戦闘システムはいささか奇抜。

三人で一つのパーティを組みます。

コントロールするのは操作キャラクターだけなのですが、

なんと操作キャラクターもオート攻撃なのです。

その中でアーツと呼ばれる必殺技や補助魔法・攻撃、

移動のみプレイヤーがコントロールします。

他のパーティキャラクターはAI操作で勝手に攻撃するのですが、

各自自分の手札をきっちり理解してコントロールしているのに感心します。

こういうタイプは初めてプレイしましたので、正直面喰いました。

パーティキャラクターは全部で七人なのですが、

全員が差別化されており、操作や攻撃パターンに

ダブっている人がほぼいないのが凄いですね。

非常に細やかな調整がなされていると思います。

 

戦闘はやるべきことやシステムが多すぎて

最初は理解するのに時間がかかります。

ヘイト、テンション、崩し、チェインアタック、未来視、突発キズナ等、

これでもかとシステムが山盛りです。

こういう、やることが多く、システムを理解するのに

難しいタイプが苦手な方は要注意です。

 

 

 

 

基本的なシステムは上記クエスト関連にいささか問題があります。

そして、カートリッジタイプにしては

やや読み込みがかかるのが残念ですね。

一度行ったところのマップに即座に移動できる

スキップトラベルは便利と言えば便利なのですが、

ある特定のポイントにしか行けないので、

そのポイントから離れている場合は大分歩いて

移動しなければならないのが大変です。

クエストで世界中をあちこち引きずり回されることになるので、

もう少し移動できるポイントを作ってほしかった。

 

 

 

グラフィックは3Dタイプなのですが、

3DSにしては抜群の美しさを誇っていると思います。

もともとWiiとして造られているのもあるとは思いますが、

据え置き機を携帯機によくこれだけ

綺麗に落とし込むことができたと感心しました。

人物の造形はやや粗いものがあるのですが、

ムービー時の動きや機神兵の造作の美しさは素晴らしい。

3DS最高峰だと思います。

装備するアイテムによってキャラクターの見た目が変わるのもすごいですね。

ムービー時もきっちり対応しているのには驚きました。

非常に凝って作られていると思います。

 

 

 

プレイ時間は、クエストを8割がたクリアして153時間。

クリア時のレベルは98〜99とほぼカンスト近いレベルになってしまいました。

私はクエストのクリアや上級のアーツ書を入手するために

本編を中断してあちこち動き回ったのでかなり時間がかかっていますが、

ゲーム本編をクリアするだけならば40〜60時間程度だと思います。

 

なんだかんだと問題点も指摘していますが、

色々と出来ることが多く、それに凝ってしまうと異常に時間がかかります。

ストーリーのみ追う人にはコンパクトに、

脇のイベントが好きな人はボリュームのあるようにと、

色んなところに拘って丁寧に作られているゲームですね。

オープンワールドで、世界が広く、

旅をしているという感覚が強かったのも良かった。

 

凝ったシステムやサブイベントが好き、

ゲームはボリュームがなくては、といった方にはお勧めですが、

ありとあらゆるところに凝りまくっているゲームなので、

面倒で複雑なシステムが苦手な方は少々注意です。



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