コンセプション プラス

 

俺の子供を産んでくれ!

 

一言感想

ちょっとエロい異世界感をスパイスに、ADVとRPGを融合

 

グラフィック 7点
シナリオ 6点
ボリューム 10点
快適さ 8点
システム 7点
満足度 8点
総プレイ時間 100時間
総合評価 79点

 

 

 

ある日、従妹の粉月マヒルに学校の屋上に呼び出された。

そこで告白されたのは、衝撃的な事だった。

「私ね、妊娠したみたい…」

驚く弓削イツキの前で、突如として空が、割れた。

ガラスが割れるような轟音と、マヒルの悲鳴。

空に現れた魔法陣に吸い込まれ、

二人が放り出されたのは、遺跡らしき場所だった。

 

なんとかそこから逃げ出したものの、外は森の中。

途方に暮れていたところ、空飛ぶアライグマらしき生き物と、

スーツを着た折り目正しい青年紳士が現れた。

グランバニア王国宮廷学者のナルシステスと名乗った青年は、

二人の頬と手の刻印を目にすると、にっこりと微笑んだ。

「星の力」いわゆる魔法で連れてこられたのは、グランバニア城。

そこの王に危機に瀕しているこの世界を救ってほしいと頼まれる。

星屑の迷宮に供えられた星授が力を失うたびに、

この世界にマレビトが召喚され、

星の巫女との間に生まれた星の子達と共に、世界を救ってくれるという。

そして使命を果たせば、帰還用の光のゲートが現れるのだ。

裏を返すと、この世界を救わねば、

イツキとマヒルは元の世界に帰れない、ということだった。

 

かくして13星座の巫女に選ばれた年頃の乙女たちとの間に星の子を儲け、

その子供たちとダンジョンアタックを繰り返すことになります。

 

 

ストーリー自身はざっくりとしており、シンプルです。

はっきり言ってしまえば、13人ものヒロインと同時に

仲を深めるために作られた設定と言ってもいいでしょう。

あくまでもストーリーはおまけであり、

それを軸にしてヒロインと仲を深めるアドベンチャーパート、

そして二人の間にできた星の子とダンジョンに潜っての

トレジャーハンティングの二点がメインとなっています。

ですので、あまりストーリーについて語ることはありません。

 

このゲームのキモは、このヒロイン達とのアドベンチャーパートと、

シンプルな迷宮に潜り続け、

子供を鍛え続けるという繰り返しが楽しめるかの二点に

すべてがかかっていると言っても過言ではないでしょう。

反対を言えば、この二点が楽しめなければ

その人には合わないということになりますので、注意してください。

私はこういう育成タイプと、選択肢で好感度が上下するという

アドベンチャーが好きなので、シンプルながらも楽しめました。

 

巫女と星の子を作る愛好の儀はちょっと際どいセクシーシーンなのですが、

結局何をしているのか詳しく語られることはありません。

そこはあくまでもプレイヤーの想像力で

好きに補うようにということですね。

パラメーターにより就ける職種はあるのですが、

巫女たちの好感度を上げてゆき、W愛好の儀を行えるようになれば、

殆どの職種に就くことが可能です。

少しだけ職種解放に条件のあるものもありますが、

その職種に就けなければダンジョン踏破が難しくなるわけでもなく、

あくまでも彩の一種といった感じですね。

 

 

 

ダンジョンは非常にシンプル。

マップも自動作成で、アイコンも細かに表示されますので

特に迷うこともありません。

戦闘も実はオートプレイにすることも可能という、

とにかく面倒さを取っ払ってシンプルに楽しめるように注力されています。

ここを良いと取るか、悪いと取るか意見が分かれる所です。

 

主人公を除けば子供たちを3チーム、1チーム四人で構成し、全13人で

敵を取り囲んでみんなで攻撃していくわけですが、

星の子は様々なクラスがあるわりに、

そのクラスを上手く生かせていない気がします。

魔法系と補助系、戦闘系の3タイプに大まかに分かれるわけですが、

アイテムや装備品はどんどん手に入りますし、

お金もぐんぐん積まれていくので回復はアイテムで事足りてしまい、

魔法でないと倒しにくい敵というものもおりませんので、

特に魔法系は無くても大丈夫。

補助系はマップが大きくなる後半に

ダンジョンマスターが一人いれば事足りますし、

弓系の職種は遠距離攻撃可能なのかというとそうでもなく、

その職種を生かし切れていないのを随所に感じます。

この辺をもうちょっと工夫してくれれば、

沢山ある職種を生かせたと思うので残念です。

 

他にも細々とした物はあるのですが、

実はそれらの物にタッチしなくてもクリア可能であり、

やるかやらないかはプレイヤーにすべて委ねられています。

 

 

 

基本的なシステムも特に問題ありません。

アドベンチャーパートのオートシステム、

イベントを素早く進められるスキップ、

面倒ならば一気に終わらせられるイベント終了、

選択肢が現れた場合にセーブ・ロード可能、

もちろん履歴も表示で、一度見たイベントは全部システムに登録されていき、

システム画面が開ければ、いつでも閲覧可能と、

アドベンチャーパートは実に快適にできています。

戦闘も面倒ならばオート可能と、

とにかく面倒なことを全部快適に寄せた感じですね。

 

 

 

グラフィックは立ち絵が呼吸しているかのように動く2Dと、

3Dが採用されています。

2Dのイラストは素敵なのですが、立ち絵のモーションが不自然で

正直あまり出来が良くありませんが

基本的に3Dで表示されていくので問題ありません。

ヒロイン達の3Dは比較的頑張っていると思います。

戦闘時は3Dタイプを併用しています。

アップになる事も少ないので、粗はあまり目立ちません。

 

アドベンチャーパートで時折表示されるCGの絵柄は

どちらかというと素朴なのに可愛らしく、

衣装デザインがいささかピーキーですが、

構図もはっと目を引く物があり、おおむね魅力的ですね。

塗もふわりとしており、シンプル寄りなのに

やわらかで優しく塗られていると思います。

 

 

 

プレイ時間は、100時間のプレイ時間です。

全エンディングを見ましたが、

イベントコンプリートは流石に出来ませんでした。

 

少々エロいものの、そこに全振りしているかというとそうでもなく、

やや色物系になっているのでそこをもうちょっとうまくやれたならば

万人向けに作れたでしょうが、あえてこういうタイプを作りたかったのでしょう。

アドベンチャーにかなり寄っているということと、

繰り返し同じようなシンプルなダンジョンに潜っての

育成とトレハンがメインです。

この二点が好きならば問題ないでしょうが、

裏を返せばあまり代わり映えの無い、

ただひたすら繰り返すというシステムが苦痛な人には全く向きません。

 

私の場合は上記二点が苦にならないタイプですので楽しめましたが、

かなり好き嫌いが分かれるため、いささか勧めにくいゲームでもあります。



HOME    BACK

inserted by FC2 system