ダンガンロンパ1・2

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一言感想

南の島でブラック・ユーモア再び

 

グラフィック 9点
シナリオ 9点
ボリューム 10点
システム 4点
快適さ 8点
満足度 8点
総プレイ時間 75時間
総合評価 85点

 

 

 

1・2、どちらもクリアしていますが、

ビジュアルが綺麗になっていることとタッチ対応等、

ちょっとしたシステムが改良になっていること、

スクールモードが追加以外、1はPSP版と内容がほぼ同じになっています。

ですので、1のゲームレビューはPSP版の

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」をご覧ください。

以降、主に2をメインにレビューを書いています。

 

 

超高校級という特定の部門で超一流の者のみ

入学を許されている「希望ヶ峰学園」は、

試験を受けるわけではなく、学校からスカウトされた者のみが

入学することが許される特殊な学園だった。

スカウトされる条件は二つ。

現役の高校生であるということ。

特定の部門での超一流の特技を持っていること。

 

日向創は入学を許され、希望ヶ峰学園の門を潜っていた。

教室に集められたこれからクラスメイトとなる者たちは、

教室から出られなくなっていると突如騒ぎだす。

そんな中に現れたのは、ウサギのぬいぐるみであり、

皆の引率の先生を名乗るウサミだった。

いきなり修学旅行に行くと宣言されたそこは、

なんと南国の島ジャバウォック島だった。

 

修学旅行ですることは一つ。

皆と仲良くなり、絆を深めること。

島から出られないこと以外は何不自由なく

過ごしていた皆の前に突如現れたのは、モノクマだった。

モノクマに敗れたウサミは名を取り上げられてモノミという名前と姿に変えられ、

ウサミの持っていたこの島と生徒たちに及ぼす絶対的権力を奪われる。

そうしてモノクマが宣言したのは、コロシアイ修学旅行。

島から脱出するためには、誰にも悟られずに殺人を犯すことだった。

 

 

という、ありとあらゆるところにブラック・ユーモアが散りばめられながらも、

血生臭くて残忍な飾り付けをされた、ライトミステリーです。

前作からの続きでどうするのかと思ったのですが、

始まりは前作からの時系列が分からず、

生徒たちも訳が分からないうちに始まります。

一人、二人とどんどん減っていく中で、

この修学旅行の真実と、前作とのつながりを解き明かしていく事になります。

 

日常パートと非日常パートの緩急の付け方が非常に上手く、

テンポの良い作品です。

日常パートはキャラクター達との会話がメインで、

非日常パートは殺人が起こってからの捜査がメインとなっています。

そして捜査時にすべて調べ上げるとモノクマから学級裁判のアナウンスがされ、

全生徒が地下の学級裁判用の一室に集められます。

 

裁判で事件がどのように起こったのかということを

みんなで話し合って解き明かしていく推理物なのですが、

話し合いの中で見事に解き明かされていくトリックと意外な事実が興味深い。

学級裁判は一気に駆け抜けていく疾走感があり、

止め時が難しく、続きが気になって食らいつくようにプレイしてしまいます。

黒幕が表れてからの起爆力、1をプレイしているからこそ嬉しい展開など、

正統続編として見事な出来です。

ただ、殺人を推奨されるという内容上、

それに免疫のない方はプレイをやめておいた方がいいと思います。

 

 

 

さて、前述の学園裁判中にアクションパートがあります。

純粋に事件や推理を楽しみたかったのと、

私はアクションものが苦手なので、前作よりさらに難易度がUPされ、

追加されたアクションパートが非常に邪魔な産物でした。

一番難易度の易しいものでプレイしたのですが、

随所にちりばめられたアクションパートにイライラさせられました。

とても邪魔であり、できればなくしてほしかった。

 

そしてアクション要素を含まないのが裁判最後で発生する

クライマックス推理ですが、1同様埋める駒が小さく、

何を描いてあるのかよく分からない駒があったのがちょっと残念です。

 

 

 

基本的なシステム、ロードやレスポンス自体はあまり問題ありません。

広い島を移動する方法も、前作より大分やり易く進化していますね。

キャラクターに会いに行くのも分かりやすく表示されているようになっています。

 

そして今回、一気にマップ移動も可能なのですが、

徒歩移動もしてほしいという製作者側の思いか、

歩くとペットが成長するという、

いわゆるたまごっちのシステムが搭載されています。

お世話は掃除とプレゼント以外はないのですが、

掃除とプレゼント如何で成長するキャラクターや、

成長しきった時にくれるプレゼントに違いがあります。

これがシンプルながらけっこうおもしろかった。

成長して家から出ていくときにメダルももらえるため、

いろんなキャラクターを育てました。

じっくり島を歩いてもらうのに、良いシステムだったと思います。

 

あとは、どこを調べるのか非常にわかりやすくなり、

調べるポイントも洗練化されているのはかなり良かったです。

 

 

そしておまけモードとして搭載されている

アイランドモードとスクールモードが非常に面白かった。

やることはシンプルであり、掃除して各場所でアイテムを採集して物を作り、

キャラクターと会話をこなして絆を深め、

チケットでデートをして好感度を高めるのですが、

本編では会話をこなすのに限りがあったのに、

このモードでは人が死なないために

全員簡単に会話をフルコンプリートすることが可能です。

そして最終日に親密度をマックスまで上げた人物と

会話をすることができるのですが、

その時の会話が非常に楽しかった。

 

最初はだれか一人だけクリアしようかと思ったのですが、

ついつい全員コンプリートしてしまうぐらい楽しかったです。

デート時の会話があまりないのと、

ほとんど同じ会話ばかりを見ることになるのがちょっと難でしたが、

おしなべてこういう作業間のあるシステムが私は好きですので、

ついついのめり込んでプレイしてしまいました。

おまけモードですので会話におかしなところはありますが、

全員無事に助かるので、本編プレイ後にすると、

プレイヤーにとって救済処置になりますね。

 

救済処置はノベルモードでも楽しめました。

もしあの時こうなっていたらというIFのストーリーですが、

本当にこういうようになったらよかったという内容で、

またアクションシーンが上手に盛り込まれていてテンポ良く、

ショートストーリーながら楽しく読めました。

 

 

 

グラフィックは、独特の癖のあるタイプ。

ただ、前作よりはどのキャラクターも比較的素直に、

万人向けに描かれています。

各キャラクターも魅力があり、非常に良く描き分けられていると思います。

一癖も二癖もあるキャラクターを上手く表現しています。

一枚絵もややこってりとした癖のある塗なのですが、

とても上手に描かれており、作風にとてもあっていると思います。

背景の描き方も特に問題ありません。

オシオキシーンでのムービーのクオリティも高かった。

その人物に合わせたムービーは相変わらず秀逸ですね。

 

 

 

プレイ時間は、1が本編クリアに17時間、

スクールモード全員クリアで13時間、計30時間。

2が本編クリアで29時間、アイランドモード全員クリアで16時間、計45時間。

1と2全部クリアで75時間です。

魔法少女ミラクル☆モノミはプレイしていません。

トロフィーは81%です。

最初は2の本編しかクリアする気がなかったのですが、

楽しくなってきて全部プレイしてしまいました。

疾走感のあるブラック・ユーモアで、癖の強い作品ですが、

独特の妙な魅力があります。

今回は1と2のストーリーが楽しめ、

アイランドモードも追加、IFストーリーも追加という盛沢山モードです。

興味があるのでしたら是非、こちらのVITA版をお勧めします。


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