ファイアーエムブレム Echoes

もうひとりの英雄王

 

 

一言感想

一部独自のシステムを持つものの、安定して面白い

 

グラフィック 8点
シナリオ 8点
ボリューム 9点
システム 9点
快適さ 10点
満足度 9点
総プレイ時間 149時間
総合評価 90点

 

 

本作はファミコンで発売されたファイアーエムブレム外伝の移植作です。

「暗黒竜と光の剣」と「紋章の謎」のちょうど中間の時間軸で、

暗黒竜の舞台、アカネイア大陸より西の大陸

バレンシア大陸での物語であり、世界観を共有しています。

 

今作は二主人公制をとっていて、男主人公アルムと、

女主人公セリカを交互に動かしつつマップをクリアしていきます。

互いに別の事を追い求めているうちに、

いつしか交互に互いに影響しあっていくシナリオであり、

二人の出会いから別れ、再会からの別離、

そして最終へ至る流れが綺麗ですね。

一部ご都合主義なところもあるものの、時代の流れを感じるシナリオであり、

人気のあるキャラクターカミュが暗黒竜と紋章の間に

どうなっていたのかが分かるようになっています。

 

今シリーズはいつも溢れるほどユニットが仲間になり、

半分以上が二軍落ちになるわけですが、

今作はシナリオ上部隊が2つに分かれているので、

最終マップと探索以外は全員出撃可能というのが良かったかと思います。

 

 

 

グラフィックは3Dで、立ち絵は2Dとなっています。

戦闘中以外は基本的に2Dの立ち絵で展開されます。

ムービー時のアニメーションは結構良い出来です。

今作では一枚絵のCGが採用されており、これもクオリティが高いです。

3Dは顔の造作はいささか簡素なものの、

顔がアップになる事はあまりなく、イラストがカットインとして入りますので、

特に気になる点はないと思います。

 

フィールドで表示されるミニキャラクターアイコンは

同じ兵種についていてもユニットごとに微妙にアレンジされており、

ぱっと見た目でどのユニットなのか見やすくされているのはいいですね。

今回の絵師は比較的万人向けタイプ。

可愛いも、綺麗も、カッコイイも、渋いも上手に描き分けるタイプであり、

やわらかな作風ながらも独特の魅力があります。

 

 

 

このゲームの魅力である戦闘ですが、

従来のシリーズに通じて同じところは割愛します。

安定したクオリティで、そこの部分に特にコメントするところはありません。

 

さて、このゲームでの独自のシステムですが。

武器に使用回数という概念がなくなりました。

そして、装備できるアイテムは各自一つのみとなっています。

では、盾を装備した場合攻撃はどうなるのかというと、

クラス固有の武器で攻撃するということになります。

また、魔法はHP消費型で、魔法により消耗ポイントが変わります。

魔法は武器ではなく、ユニット固有のレベルに達すると、

ユニットごとに魔法をそれぞれ覚えていくことになります。

 

そういう都合上、武器屋、道具屋はありません。

その為、お金、道具、武器はダンジョンや村、

倒した敵が落とすものなどで取得するタイプになっています。

お金は武器の錬成のみで使用されます。

 

戦技という、武器固有のスキルを使用できるのですが、

ある特定の武器を装備している間だけしか使用できず、

基本普通に戦闘をするだけで勝てるため、あまり使用しませんでした。

このシステムはもうひとひねり欲しかったですね。

 

そしてこのゲームのみにあるダンジョンの探索のシステムがあります。

ダンジョンを移動し、敵と接触で従来通りの戦闘パートへ移行します。

これは闘技場のかわりのレベル上げとアイテム取得マップになります。

ダンジョンを探索し、戦闘を繰り返すと疲労度が上がり、

最終段階になるとHPが半分になるというペナルティがあるものの、

食べ物を食べることで回復しますし、その食べ物自体が

ダンジョンで簡単に手に入る為、あまり意味を成していなかったような気がします。

 

 

今回のクラスチェンジは、村人→傭兵→剣士→魔戦士→村人と、

上記4つのクラスならば、延々とクラスチェンジしていけるシステムになっています。

要するに、パラメーターMAXのキャラクターを複数作ることが可能です。

ストーリークリア後のダンジョンには上記延々とクラスチェンジできる

ユニットが複数必要なのですが、

本編ではこれほどの強化は必要ありません。

ただ、この手のゲームはレベル上げと

パラメーター上げに特化しているゲームであり、

そういうのが好きなプレイヤーにはたまらないシステムですね。

 

 

通信関連は何しろ4人しかすれ違わなかったのであまりわかりません。

勲章という、PSでのトロフィーに近いシステムもあるものの、

勲章を取得したから何かあるというわけでもありません。

今作ではクエストという、アイテムを渡したり、

頼まれごとをしたりする依頼があるのがちょっと物珍しかったですね。

 

 

さて、基本的なシステムですが、何作も作っているだけあって

かゆいところに手の届く感じで非常に快適です。

チュートリアルもシンプルでいながらも丁寧に作られています。

3DSの2画面も上手に使い、上画面は通常のマップですが、

下画面はキャラクターのステータス表示の切り替えができ、

また一斉に部隊に命令を下すことも可能になっています。

 

敵の攻撃範囲は全敵の攻撃範囲、

ある特定のユニットの攻撃範囲もボタン一つでマーキング可能なのはそのまま。

これにより、敵の攻撃範囲が常に表示され、

ギリギリ範囲外でユニットを待機させやすくなっています。

 

ダウンロードコンテンツですが、初回特典でついてきた物と、

無料の物のみダウンロードしました。

DLCの「星の神殿」で手に入る、

パラメーターUP向上の星の欠片は大変重宝したので有料でもお勧めです。

 

 

 

プレイ時間は、ノーマル&クラシックモードで

エンディング後のおまけマップまでプレイし、

キャラクターは全員仲間にして一人もロストさせずに1週76時間、

2週目はハード&クラッシックでエンディング後の

おまけマップもプレイし73時間、合計149時間です。

村人をクラスチェンジし続けるのが楽しく、ユニットを鍛えすぎました。

本来は1週30時間〜40時間ぐらいでクリア可能なのではないでしょうか。

 

シナリオは一部加筆修正されており、元はファミコン版と

思えないほど綺麗に作り直されていると思います。

ひたすら村人をクラスチェンジさせるのが楽しい作品でした。

ストーリークリア後の難易度の高いマップがあったのも嬉しかったですね。




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