初音ミク and Future Stars
Project mirai
一言レビュー
手のひらの上のアイドル
グラフィック | 10点 |
ボリューム | 5点 |
快適さ | 10点 |
システム | 9点 |
満足度 | 9点 |
総プレイ時間 | 30時間 |
総合評価 | 90点 |
初音ミク Project DIVAとはやや趣を変え、
等身大ではなくねんどろいどをビジュアルに使用した音ゲーです。
コンセプト自体は概ね同じ。
キャラクターが丸々っとした可愛らしいねんどろいどになっているのと、
ターゲットアイコンが円のライン上に固定になっていること、
ボーカルチェンジ(歌声が他キャラクターに変更)が出来る以外は
あまり変更がありません。
ダンスに他ボーカロイドが参加するものもあるのですが、
キャラクターは固定になっており、
ボーカルチェンジの出来る曲しかキャラクターの変更ができません。
要するに、ミクだけでボーカルチェンジの無い曲ならば、
ミクの衣装チェンジはできても、
キャラクターの変更が出来なくなっており、この辺は少々残念ですね。
ボーカルチェンジにしても、21曲のうち6曲だけであり、
全員チェンジできるかというとそうではなく、
基本的にチェンジできるのは2〜4人ぐらいです。
実際のダンスなのですが、ねんどろいどのキャラクター性を生かした
可愛らしいダンスを披露してくれます。
くるくる、ちまちまと動いて表情も非常に愛らしく、
ついつい見とれてしまうこともしばしば。
等身が違うということでどうかとも思っていたのですが、
プレイしてみると杞憂だったことに気づかされます。
3DSは画面がPSPよりも小さくなりますので、
キャラクターの魅力を生かすにはこちらのタイプで正解だったと思います。
ただし、前述のとおり、今までの30曲以上あったDIVAよりも
格段に少ない21曲となっており、
どうしてもボリューム不足が否めません。
ボーカルチェンジができて雰囲気を変えてプレイできる曲はあるものの、
ボリューム不足なのは非常に残念です。
せめて30曲前後ぐらいは欲しかった。
衣装にしても、さほど時間をかけずにポイントを集められますし、
衣装自体の取得に必要なポイントも少なめであり、
短時間プレイで全部そろってしまうので、
やはりそちらの角度から見てもどうしてもボリュームが足りませんね。
実際のリズムアクションパートなのですが、
DIVAのように画面全体にばらばらにアイコンが配置されるのではなく、
円状にサークルが配置され、そのサークルに沿って
マーカー(押すボタン)が表示されるタイプ。
同時押しはなく、変則的な押し方はボタン長押しだけとなっています。
これは3DSのボタン配置に配慮したのではないかと思われます。
3DSは十字キーが一つに固まった形となっており、
従来のDIVAタイプの操作を採用してしまうと
誤爆の可能性が出たのではないかと思われます。
ボタンの連打の間隔もずっと広くなっているのですが、
これも3DSのボタン特性のための変更だったのではないでしょうか。
実際にプレイしてみると3DSのボタンの押しづらさにびっくりしてしまいます。
PSPよりもボタンが小さく、ボタンの配置間隔が狭くなっており、
DIVAの様な細かな連続連打は難しいです。
ですので、DIVAの様な連続連打はほとんどなく、
その為に難易度はDIVAよりも優しい目。
難易度は「ラクラク」「ホドヨク」「トコトン」
となっており、音ゲーが苦手な人でも
ランクを落とせばクリアできるようになっています。
そして一番の良変更点というと、
リズムゲーム中にサークルの回転速度が変更できるという点です。
マーカーが詰まりすぎている曲はこちらがボタンを認識する前に
アイコンがどんどん流れてしまい、
ボタンを押すことが出来なかったりするのですが、
このサークル回転速度を変更することにより
ボタンの配置の間隔が広なって
何のボタンか認識しやすくなっています。
難易度が高くなれば高くなるほどマーカー配置が多く、間隔が狭くなっており、
高難易度の物はこの回転速度が変更できなければ
クリアは無理だったのではないかと思います。
後良かった点は、曲ごとに衣装やキャラクターを変更できて、
一度変更するとそのキャラクターと衣装で固定してくれるので、
曲を変えるたびにキャラクターを変更しなくて良かったところでしょうか。
DIVAだと一度キャラクターを変えてしまうと
ずっとそのキャラクター・その衣装で
色んな曲をプレイすることになっていたので、
一々変更しなくて良くて楽でした。
目立った難点と言えば、マーカーが小さすぎる点。
バックの背景によってはほとんどマーカーが見えなくなってしまう曲があります。
サークルが回転するのに合わせて
ショートケーキ状に色が黄色く塗られていくのですが、
これが所々半透明になって認識しづらくなっており、
ほとんど感でボタンを押すようになってしまうものがあるが嫌でした。
後はA(赤)とY(赤紫)の色と
X(黄緑)とB(青)のカラーリングが似すぎている点。
連続配置されていると誤って誤爆の可能性が高まります。
そして、曲自体がフルサイズで収録されているのは
リズムゲームとしては難点、
曲を聴いて楽しむという点では良点となる難しい問題です。
長すぎる曲というのが何曲か存在しており、
リズムゲームをするにおいてはあまりにも長すぎて
繰り返しプレイするのはつらいというものもあります。
マイルームなのですが、基本的なところはDIVAと同じ。
あんまり代わり映えしておらず、
ちょっと見ただけですぐ飽きてしまいました。
唯一良かったのが、曲をフルサイズで連続再生が可能という点。
どの曲を再生するかどうかもこちらで簡単に指定可能ですし、
リピート、シャッフルもできます。
3DSを閉じていても、ヘッドフォンを挿していれば
曲を再生可能なのも非常に良かったと思います。
曲を再生中はキャラクターが楽しそうに
ちまちま可愛らしく動いてくれるのがいいですね。
アラーム、スケジュールは使用しませんでした。
指定の時間に3DSが起動していることが条件(スリープ不可)であり、
3DSの連続起動時間が数時間ということもあって使用できませんでした。
3DSの特徴の一つであるARモードですが、
付属のARカードをカメラに移すと、
そのカードの上でキャラクターがダンスをしたり、
色んな仕草をしてくれます。
カメラで映した背景の中にキャラクターが合成されるというタイプなのですが、
カードの角度によりキャラクターの角度が変更になるようです。
キャラクターがまっすぐにこちらを向いてくれるように
位置を変更するのが難しく、
キャラクターの頭ばかりを見ることになってしまうのは難点です。
これならば普通のPVシアターで十分だったのではないかと思います。
システムは3DSのカートリッジタイプということもあって、
ローディングもほとんどなく非常に快適。
PSPではものすごく長いロードに苦しめられた点もあり、
このわずかなロード時間はとても良く感じられました。
もちろんリズムゲーム中の処理落ちもありません。
これはカートリッジタイプの最大の良点ですね。
セーブはメインメニューに戻ればオートセーブしてくれます。
が、反対にいうとメインメニューに戻らなければ
セーブできないということであり、
任意にセーブできるようにしてくれるともっと良かったと思います。
グラフィックですが、ねんどろいどの可愛らしさを最大限に生かしたタイプ。
目だったポリゴン欠けも今までのゲームで気になっていたパンチラもなく、
DIVAとは違った意味で非常に魅力的に仕上がっていると思います。
一人だけではなく、複数がダンスに参加する曲もあり、
背景も凝っていてとても美しい。
ですが、アニメーションが21曲中8曲、約半数と多すぎるのが気になります。
ねんどろいどの出来が良いだけに、
せめてアニメーションは2〜4曲程度に抑えてほしかったですね。
それか、PVではねんどろいど版を見ることができるようにするとか。
プレイ時間は約30時間。
どこまでやるかでプレイ時間がガラッと違ってくるタイプです。
下手か上手かでも変わってくるかと思うのですが、
曲を一通り出すには3〜4時間程度。
衣装を全部購入するのに10〜20時間程度。
全曲Sランクにしたりするともっと時間がかかります。
私の場合、ラクラクを全部SP ALLでクリア、
ホドヨクでマトリョシカ以外SP ALLをクリア、
トコトンでもSP ALLができるものはクリアしてみました。
衣装はすべて購入済みです。
ねんどろいどが非常に可愛らしい作品です。
ねんどろいどの魅力を十二分に引き出しているのは非常に評価したい点です。
それだけに曲のボリュームダウンがとても残念。
ボーカルチェンジも数曲とはいえできたのは良かったと思います。
3DSらしいものに仕上がっています。
愛らしさという点においてはDIVAよりもこちらの方が上ですね。