銃声とダイヤモンド

 

一言レビュー

終盤のブーストが凄い

 

グラフィック 5点
シナリオ 9点
ボリューム 6点
快適さ 6点
満足度 8点
総プレイ時間 20時間
総合評価 77点

 

 

警視庁刑事部捜査第一課交渉準備室。

通称「ゼロ課」

警視総監の肝いりで作られた新たな部署は

立てこもりや誘拐等の犯人との交渉を担当する部署だった。

SATや捜査一課、果てはフリーの交渉人等、

あらゆるところから集められたメンバーたちが関わった事件は、

やがてひと連なりになっていき、ただ一つのことを指し示してゆく、

という、まるで関連性のなさそうな事件が、

やがて大きなうねりへと変化していくという壮大なストーリーです。

 

主人公鬼塚陽一がニューヨーク市警で交渉術を習っていたころに

知り合った交渉人がある情報を運んできたあたりから、

事件はだんだんと、やがて一気に加速するように面白くなっていきます。

中盤まではやや緩やかですが、終盤からラストまでの加速感が凄いです。

ぐいぐいとプレイヤーをストーリーに引き込んでゆく手腕はさすがです。

どんなことがあっても挫けない不屈の心、

個性的なキャラクターの魅力と、

何よりもデキる上司や、何があっても私が責任を取ると言える

警視総監が凄く良かったですね。

今時こんなことを言ってくれる上司はなかなかいません。

 

そしてFBICIAが関わってきたりと、何かと世界的なのですが、

上記2機関はほとんど裏からの根回しのみや、

とある人物からこういっている、と言われるだけで、

直接かかわってくる人物がほぼいないのが残念。

もうちょっとそちらの機関のメンバーが

出張ってきたら壮大さが出たと思います。

 

 

システムはちょっと物足りないものがあります。

既読スキップはあるものの、強制スキップはなく、

オートモードの速度は3種類。

交渉中は既読でも会話はスキップできない点がちょっと難点です。

ボイスは一切ありません。

顔写真と簡単な説明の関係図があってこれは誰だったかな、

と思う人物を確認できる点は良いですね。

セーブデータは全部同じアイコンで、

プレイ日時、エピソードナンバーとエピソード名と

どのチャプターかの表示のみで、前のセーブデータから

始めようにもそれがどれか見つけにくいです。

 

 

さて実際の交渉システムですが、

会話中に左下に言葉が表示されます。

その言葉を会話中に差し挟むかどうかで会話の流れが変わり、

交渉結果が変わるのですが、

どこで何を選べばいいのかさっぱりわかりません。

事前にヒントが表示されることもありますが、

2つぐらいと、あんまり参考になりませんし、

選ぶ選択肢によってはヒントが全くなくなってしまったりします。

 

一瞬だけ表示されるキーワードが

交渉を成功させるキーポイントになっていることもあり、

なかなかに意地悪なシステム。

結局は感と適当になってしまいます。

交渉を間違えばほぼ即バッドエンドで、

その場合はリトライするかどうか選べるのはいいものの、

ここをこうすれば良かった等のヒントが欲しかったですね。

さっぱりわからなくてやりごたえがなく、

プレイヤーに頑張ろうという気力がわきません。

幾度かやって評価Aにならないものは素直に攻略サイトを頼りました。

 

 

グラフィックですが、非常に特徴があり、人を選ぶ絵柄。

これで大丈夫だという人の方が少数だと思います。

2Dではなく、ややリアルテイストのいわゆる2.5Dであり、

今時の萌絵にしなかった点は大いに認めるものの、

癖がありすぎる絵柄はもうちょっとどうにかならなかったのかと。

これではプレイしようと思う人を

あまりにも絞り込みすぎてしまいます。

 

万人向けか、2Dでも良かったような気がしますが、

立ち絵のないタイプで事件の概要や立ち位置が解りやすく、

2.5Dも失敗ではなかったと思うのですが、

好き嫌いのない綺麗目に作ってほしかったですね。

 

 

 

プレイ時間は約20時間程度。

プレイ時間が表示されないタイプのため、正確な時間が解りません。

総てgoodエンドでクリアし、アナザーエンディングは見ていません。

幾度かやって評価Aにならないものは素直に攻略サイトを頼りました。

 

緊迫感のある起伏に富んだストーリーが良かったものの、

絵柄がくどすぎてプレイする人をものすごく選んでしまうのが残念です。

システムはアドベンチャーとしてはやや不足があり、

実際の交渉システムは感頼りと、

色々とシステムに問題があるものの、

ストーリーが動き出せばプレイヤーを一気に巻き込んでいく

力強さは良かったですね。

アドベンチャー好きならばお勧めしたいのですが、

パッケージ裏面の絵が駄目な人は正直厳しいでしょう。

色々ともったいないゲームだったと思います。




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