メモリーズオフ６

Next Relation

一言レビュー

恋人になってその後、未来と進路と進展と

恋人となって早一年弱の夏休み。

志雄はあれからあまり進展しない恋人との仲と、進路に悩んでいた。

そんなある日、二人の間に転機が訪れる。

あの日から、二人の一歩先の未来へ、

恋人との今後へと歩み出す。

そんな、将来へ続く物語。

恋人となったものの、今までの幼馴染から進展しないりりす。

周りがうらやむカップルなのに、

あまりにも自分を捨てて彼氏に尽くし過ぎる智紗。

父親が入院することになったその日、

いきなり妹を連れて帰ってきた母との関係に悩むクロエ。

恋人なのかどうか悩む、近所に住む面倒見の良いお姉さんの鈴。

夏の思い出にオリジナルラジオを作ることになってからすれ違い続ける結乃。

そして結乃から派生するある新ヒロインという、

六人のヒロインとの前作のその後のストーリーになっております。

ですので、前作を未プレイ者は完全お断り仕様になっているのが最大の注意点ですね。

前作で綺麗に終わったのを、

上手にひと波乱起こし、綺麗にエンドマークを付けています。

各ストーリーヒロインらしいシナリオとなっており、

大きく進まない仲をさらに進展させることを中心に、

シナリオが展開していきます。

前作が気に入ったのならばなかなか良いシナリオなのですが、

ちょっと夏の思い出作りがワンパターンになりすぎているのが気になりました。

６ヒロイン中、半数がある旅館へ出かけるので、

そこで起きる大まかなイベントは同じとなっており、

ちょっと飽きが来てしまうのも確かです。

もうちょっとバリエーションに気を使ってほしかったのが

最大の残念ポイントです。

システムは快適だった前作から続投なので割愛します。

今回追加になったのは

スクリーンショットが撮れる機能ぐらいでしょうか。

あとは、シャーク音がかなりするのと、

セーブデータ選択時が重めなのが

相変わらずちょっと残念ですが、

基本的なシステムは流石アドベンチャーを長年作ってきた会社だけあって、

とてもきめ細やかに作っているのは素晴らしいですね。

グラフィックは、好き嫌いのあまりない可愛い系の絵柄。

はっと目を引く華やかな絵で、特に目力があります。

前作では雑だった背景の塗がややマシになっているでしょうか。

そして、主人公の顔の造作が大分安定しました。

また、前回で雑だった結乃の立ち絵が全部か、ほぼ総入れ替えとなっており、

大分可愛らしくなっているのは良ポイントです。

そして今回、最大の改良点が、

背景が動いているＣＧがあるということ。

ＰＳＰで背景が動いているのはとても珍しいですね。

ＣＧの枚数は差分抜きで６１枚。

差分を入れて１８９枚、おまけの版権絵は９枚です。

プレイ時間にしてはまずまずのボリュームです。

差分は普通〜やや多め。

ＣＧの塗はごく普通の出来です。

プレイ時間は２８時間。

時間が表示されるので正確です。

今回は全エンドプレイ、既読率９７．６４％、

ＣＧをコンプリートしています。

前作が気に入ったのならお勧めですが、

ちょっとワンパターンな展開があるのが玉に瑕ですね。

将来へ向けて、ただ好きなだけではなく、

彼女たちと一緒に進む道を模索するのですが、

主人公の悩みはやや軽めですのであまり深刻ではありません。

その分、ヒロイン達との葛藤を楽しめるシナリオです。

気軽にプレイできる作品で、前作プレイ者ならばそこそこ楽しめると思います。