初音ミク

Project DIVA 2nd

 

 

一言レビュー

正統進化だがボリュームダウン

 

グラフィック 10点
ボリューム 6点
快適さ 8点
システム 9点
満足度 9点
総プレイ時間 36時間
総合評価 92点

 

 

 

初音ミク Project DIVAの続編の音ゲーです。

コンセプト自体は前回と同じ。

今回は他ボーカロイドの曲がかなり増量されており、

また今までの曲の進化系としてデュエットが付け加えられています。

これが、なかなか良いですね。

歌の幅、表現の幅が広がっており、他ボーカロイドの絡みがあって、

ダンスの魅力が倍増しています。

 

前作での簡単すぎる、いや難しすぎるという両極端の意見を取り入れて、

リズムアクションが苦手な人も、得意な人も楽しく遊べるように

難易度の調整をきちんと図ってきています。

具体的に言うと、同時押し、長押しの採用と

HARDの上の難易度EXTREME追加で難易度を上げています。

ショップで、リズムアクションをプレイするごとにたまるDIVAポイントと交換に、

ヘルプアイテムというミスしても数量限定でミスしたことにならないといった

文字通りお助けアイテムを購入できるようになっており、

苦手な人でも難易度を下げられるアイテムがあります。

そして、全HARDでスタンダードでも良いのでクリアさえすれば

全コスチュームが開放されるようになっています。

コスチュームの購入は前述のDIVAポイントで購入することになっており、

前のように特定の曲でコンボ100以上といった

ピンポイントで難易度を上げたり、

条件がわからなくってコスチュームが増えなかったり、

ということがないようになっています。

前回では攻略サイトがなければコスチュームの入手方法が

わからないことがありましたので

このへんのユーザーライクなところも良い改良点ですね。

両極端な意見を上手に調整したな、と感心しました。

 

さて、今作の難点ですが。

きちんと進化してはいるものの、

いかんせん前作よりもボリュームダウンしています。

全47曲と、一見前作より曲数が増えているように見えますが、

17曲は前作の使いまわしで譜面のみ変更しており、

実質的には30曲と前作より目減りしていて、

水増し感があったのは非常に残念でした。

前作をこれほど大量に入れるぐらいならば、

新曲をもっと入れてほしかったと思います。

 

 

次にリズムアクションパートですが、

基本的なことは前作と同じなので割愛します。

前述のとおり同時押し、長押しが追加されています。

そして十字キーの方でも操作できるようになっており、

同時押しは左右のボタン同時押し、

ひとつのボタンだけの場合は右側でも、

左側でもどちらでも良いようになっています。

例えば○ボタンならば十字キーの右ボタンでもOKになっています。

連打ゾーンはこれでずいぶん楽になりました。

 

そして押すタイミングの調整が今回ではされています。

前回ではかなり遅めで、早めには厳しい判定だったのですが、

今回は前後の幅があまり無いように感じられました。

前作ではチャンスタイムでの得点のウエイトが高すぎていたのも

きちんと修正してきています。

今回はポイントではなく、FINE以上の数がいくらかで

クリアランクが決まるようになっています。

ようするに、チャンスタイムでコンボが途切れたとしても、

全体の個数がある一定以上あれば

良いランクが取れるようになっているわけです。

 

 

ミクルームなのですが、基本的なところは前回と同じ。

今回は全キャラクターのルームが追加されたのと、

ちょっとしたイベントがあるのが改良点ですが、

前作と同じく単調なものに仕上がってしまっています。

イベントそのものも、他ボーカロイドが遊びに来るといったぐらいで、

台詞も無く同じモーションを繰り返すばかりですので、

最初ちょっと見ただけですぐ飽きてしまいました。

 

そして今回の改悪点ですが、

PVを見るにはルームへいちいち移動しなければならないのが大変面倒です。

デュエットの場合は二人を変更するのも、

それぞれコスチュームも変えるのもぱっと変えられず面倒になっていますし、

今回導入されたルームでのプレイリストにしても、

曲ごとに人物・衣装の指定が不可と、

モジュール関連のシステムが悪くなっています。

リズムゲームエディットは前作よりは改良されたようですが、

やはり設定項目が多く、私は触りませんでした。

ですので、今回はエディットに関しては評価していません。

 

 

システムはメモリインストールが可能になっており、

前作では異常に長かったローディングがだいぶ短縮されています。

それでも、ちょっと長めではあるのですが。

リズムアクション中の処理落ちもほとんどなくなっており、

この辺はきっちり改善してきていますね。

大いに評価したいと思います。

 

 

グラフィックですが、基本的なところは前作と同じです。

非常に魅力的に仕上がっていると思います。

今回は歌を表現するにあたってのダンスや表情にかなり力を入れており、

舞台やキャラクターの魅せ方は前作より更に良くなっています。

前作で頂点かと思ったのですが、

それを更に改良してきたのは素直に賞賛したいと思います。

こだわりに妥協が無いですね。

 

 

プレイ時間は約36時間。

前作のセーブを読み込み、更に今作の

衣装モジュールも全て回収していますが、

ミクルームのアイテムとCGは結構抜けていてのクリア時間です。

とにかくどこまでプレイするかでプレイ時間がまったく変わってくるゲーム。

曲を全部出し終わるまで8時間、

PVを全部出し終わるのに15時間、

モジュールを全て回収するには36時間前後ぐらいでしょうか。

今回は前回のような無茶なモジュール開放条件が無いため、

かなりプレイ時間が短くなってしまってちょっと寂しかったですね。

 

EXTREMEは、というと私のような下手は

スタンダードですらほとんどクリアできず、

どんなに頑張っても途中でプレイが途切れてしまうほどでしたので

プレイできない、というのが正直なところです。

今回大分他ボーカロイドの曲が追加されたものの、

次回はもう少し他ボーカロイドの曲も沢山入れてほしいと思います。

ミクが一番多いのは当たり前なのでそれはいいのですが、

ボーカロイドによって、曲数の差が激しすぎるのも気になりました。

 

前作での悪いところはきっちりと直してき、

そして更に改良されている点は素晴らしいですね。

下手な方も、上手な方も楽しく遊べるように調整してきたという、

ユーザーの声をきちんと聞いている姿勢は大いに評価したいと思います。

今回で少々改悪されている、ボリュームが減っているという点はあるものの、

全体的に前作を上回るように仕上げてきたのは見事の一言です。

次回作も、もっと改良して、魅力的な作品に仕上げてほしいですね。




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