神曲奏界ポリフォニカ
アフタースクール
一言レビュー
コンパクトながらも一冊の小説として仕上げた作品
グラフィック | 8点 |
シナリオ | 9点 |
ボリューム | 4点 |
快適さ | 10点 |
満足度 | 8点 |
総プレイ時間 | 11時間 |
総合評価 | 78点 |
ストーリーは完全に前作3&4の続きとなっておりますので、
前作をプレイしていることが必須です。
3&4の事件の数か月後、卒業より前のストーリーです。
疾走感のあるストーリーは相変わらずですね。
前作より大規模なものではないものの、
コンパクトながら一冊の小説としてきちんと仕上がっています。
前半は日常をメインにややまったりと進んでいきますが、
中盤以降の怒涛の展開が起伏に富んでおり、
綺麗に起承転結を描いていて、一つの外伝的作品としてのレベルは高めです。
このメンバーならばいかにもという感じで楽しく、
シリーズのファンならば十分楽しめる出来でしょう。
素直に言ってしまえば前作の3&4より楽しめました。
システムはほぼ完璧です。
前回の3&4で絶賛したシステムはそのまま続投です。
「目次から読む」というシステム、凄まじい精度で微調整できるオートモード、
フォントはパソコン異存なものの、パソコンにあるフォントならば自由に変更可能、
BGMフェード完備かつ微調整可能と、ほぼ隙のないシステム。
贅沢をいえば文章の履歴から再スタートの機能が欲しかったぐらいでしょうか。
ただ、目次から読むというシステムがあるため、
そこから遡ってプレイすることも可能ですので、
あればよかったというぐらいです。
グラフィックですが、今回も大変美麗ですね。
立ち絵とCGにもあまり違和感なく、安定していると思います。
立ち絵は一新されているのですが、
前作より女性陣の顔が丸くなっているのが気になります。
この辺は好みの問題でしょうか。
ポーズ違いのある一部のキャラがいますが、
立ち絵は基本一人一ポーズなのがかなり残念です。
服装バリエーションはこの短時間で考えると豊富で、
表情バリエーションの数は問題ありません。
CG枚数は差分抜きで27枚。
人物のあるCGが23枚、車などの描かれているCGが4枚です。
差分は結構豊富で、ロングカットのCGも複数あります。
彩色は華があり、透明感のある塗で美しい。
この辺のクオリティはかなり高いです。
このボリュームでしたらそこそこな枚数だと思います。
プレイ時間は11時間。
声を全て聞いていますので、
声を飛ばされる方は9時間前後ぐらいになるでしょうか。
前作よりも千円ほど値上がりしているのとは真逆に、
ボリュームはダウンしておりますので、かなり割高感があります。
サントラがついてはいるものの、9曲だけですのでやはり値段設定が高いですね。
そして1〜4をプレイしているのが必須であり、
はっきり言ってしまえばファンディスクに近い作品です。
前作をプレイしているならばにやりとくる展開や、
起伏に富んだ疾走感のあるストーリー等、
ファンならば十分以上に楽しめるとは思うものの、
今ならば千円安く、CGの追加されているPSP版や、PS2版がお勧めです。
初めてこのシリーズをプレイする、コンプリート原画集が是非とも欲しい、
という方ならば本編の1〜4とアフタースクールが同梱されており、
総プレイ時間は40時間弱となる
パーフェクトエディションがお勧めです。