ルミナスアーク2

ウィル

 

一言感想

温泉イベントが熱い!

 

グラフィック 6点
シナリオ 5点
ボリューム 9点
快適さ 7点
システム 7点
満足度 7点
総プレイ時間 86時間
総合評価 71点

 

 

最も問題の多いのがストーリーです。

とにかくなかなか盛り上がらず先が気にならないストーリー。

途中でぐだぐだになって迷走し始め、

終盤に至ると「は?」と首を傾げたくなる展開。

エンディング近くまでもこれはちょっと、と思っていたのですが、

最後は予想を上回る悪さです。

あっさりと片付くラスボスの最終戦には正直拍子抜けでした。

 

そして冷静に振り返ってみれば一番活躍しているのに

とにかく影の薄い主人公が不憫です。

礼儀正しく、おとなしくて目立たない性格もあるのですが、

「 私がリーダーよ! 」という自己主張のきつい女性が2人いる中で

押さえ込まれたような感じになってしまっていてちょっと可愛そうですね。

自分でどうするか考えて行動するというより、

周りの目上の女性達から指示されてその通り素直に行動するので、

余計に主人公=リーダーと思えないのでしょう。

どちらかと言うと使い走りの人物に見えてしまうという、

実に可愛そうな主人公です。

棚ぼたで主人公の座を手に入れたのはいいが、

皆の引き立て役と損な役回りを押し付けられたという感じ

というのがまさにぴったりな表現です。

周りのキャラクター達が妙に個性的なのも

主人公の影の薄さに一役買ってしまっています。

もうちょっと目立たせてあげても良かったのではないでしょうか。

 

 

シミュレーションパートですが、ごくオーソドックスなタイプ。

スピードの速い者順から行動可能になるバトルで、攻撃範囲まで移動して、

正面より側面、側面より背面の方が与えるダメージ・命中率がUP、

ZOC有りと、ごく普通のシステム。

移動と待機以外の何がしかの行動をするごとに

DP(ドライブポイント)がたまってゆき、

DPを使用して必殺技(フラッシュドライブ)の発動や

アーツ(技)の強化が出来ます。

 

このゲーム独自のシステムとしてあるのが主人公のみが使えるエンゲージです。

契約を結んだ出撃中の魔女とエンゲージをすることにより、

魔女のウエディングドレス姿の2枚ぶち抜きのCGが表示され、

主人公の属性が変化し、パラメータがUP、

普段は使えない魔法が使えるようになります。

ロランのみ必殺技が使えなかったのですが、

エンゲージをすることにより魔女ごとに変化のある

必殺技を使えるようになります。

ですが、戦闘に関してはあくまでもオーソドックスに纏め上げており、

今回はあまりコメントする部分がありません。

 

 

シミュレーション後に出撃した特定のキャラクターと

会話をするアフターブレイクですが、

いわゆるサモンナイトタイプです。

ステージごとに限られたキャラクターとしか会話が出来ませんが、

この会話で高感度がUPします。

ある一定以上の好感度があるキャラクターは、

第27章後に3人まで限定でラストブレイクという

会話イベントを見ることが出来、CGが表示されます。

ただしこのラストブレイクでエンディングは変化しません。

ヒロインは二人おり、会話中に現れる選択肢で分岐しますが、

途中マップが変わる等のちょっとした変化があるものの、

ヒロインが入れ替わるだけであまり差はありませんので、

どちらか気に入ったヒロイン一週で十分だと思います。

 

 

他にあるのがクエストと隠しイベント(戦闘)である温泉です。

クエストはギルドで請け負い、バトルをするタイプで

アイテムや金銭を得ることが出来、

ある特定の期間なら幾度でも挑戦可能で、

レベル稼ぎは主にクエストですることになります。

 

何よりやりこみ要素が強いのが温泉バトル。

ラスボスより遥かにレベルの高い敵が半分以上存在し、

非常に歯ごたえがあって面白いです。

最終マップではボスはLV80になっており、

ラスボスの約倍のレベルがその難易度の高さを物語ります。

それだけの難易度があっても俄然やる気になるのが、

一つの温泉(戦闘は5戦)で3回ある、

マップを勝ち抜いた後の温泉会話ですね。

戦闘に参加したキャラクターからひとり選んで、

温泉につかりながらの会話になるのですが、

男性をも含む全員が水着姿で登場するという

妙な角度の力の入れ方がすごいです。

会話もここのみの限定で、二人を除く各キャラクターに3つずつ会話があり、

この温泉会話見たさにがんばってついついプレイしてしまいます。

最終マップはキャラクターが一撃死・戦闘不能になりまくるという

難易度の高さもあいまって、ムキになってプレイしてしまいました。

実の話、本編よりよっぽどこの温泉バトルの方が面白かったです。

無駄に難しいところがこちらの心に火をつけますね。

 

 

基本システムはちょっと使い辛いものがあるものの、

ぎりぎり普通の出来になるでしょうか。

ラピスというパラメータUPの装備アイテムがソートできず、

入手順になっているのでいちいち一つずつ

探さなければならないのが面倒なのと、

タッチペンでの操作がやりづらいのが少々難です。

戦闘での移動フィールドにシステムアイコンがダブって表示されているため、

移動したい場所にそのアイコンがある場合は

移動出来ずにアイコンの方に反応することが多いため、

何度もやり直しをしなければならないあたりが鬱陶しかったですね。

戦闘フィールド外にアイコンは表示してほしかったと思います。

 

後は気になるのがボイスの入る箇所です。

会話でボイスが入る箇所と、入らない箇所が

混合されているのが非常に気になりました。

その場面でボイスが入るのなら全部入る、

入らないのなら全部入らないで統一してほしかったと思います。

問題があったのはそれぐらいでしょうか。

 

 

グラフィックですが、基本的な絵柄は可愛らしく魅力的な絵柄です。

魔女とのエンゲージで表示される2画面を使用した特大のCGも美しく、

作中でも1枚絵のCGが結構使用されています。

塗りも本来のふんわりとした手塗り風の塗りに統一されていて

雰囲気は良いですが、CGに絵崩れやデッサンの狂い、

また人物の対比が明らかにおかしい絵があるのが残念です。

全体的な雰囲気が良いので、レベルのばらつきは非常にもったいないですね。

 

 

プレイ時間は、アルティルートで66時間、ファティマルートで19時間。

合計二周してRATE94%で85時間です。

どちらのルートも温泉を最後までクリア済み。

難易度がずば抜けて高い温泉をクリアしなければ

1週で40時間前後ぐらいだと思います。

ボリュームはDSにしては結構ありますね。

一応2ルートあるのですが、基本的にはヒロインが違うだけ以外の

差は余りありませんので、気に入った方のヒロインだけ一周でいいと思います。

 

ストーリーは正直あまり褒められたものではありませんが、

シミュレーションパートは無難にまとめられていると思います。

やりこみ要素も結構ありますし、

魅力的なキャラクターが気に入ったら、という感じでしょうか。



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