ルミナスアーク3

アイズ

 

一言感想

変身シーンが恥ずかしいが、ゲームとしてはまずまず良品

 

グラフィック 7点
シナリオ 8点
ボリューム 9点
快適さ 7点
システム 8点
満足度 8点
総プレイ時間 200時間
総合評価 80点

 

 

今回のストーリーはかなり梃入れしてきましたね。

前回ではかなり駄目だったストーリーですが、

今回は途中で大どんでん返しもあり、

意外な人が意外なことをして結構楽しめました。

前回の、生真面目だが頼りなく、どう見ても使いっ走りな主人公とは

真逆なタイプの主人公を持ってきたのも好印象です。

なによりも、今作はきちんと主人公が主人公をしています。

ただ、どのエンディングも都合が良すぎるような気がするのが玉に瑕でしょうか。

主人公が終盤でしゃれにならないことになっているはずなのですが、

それはどうなったんですか? とプレイした人ほぼ全員が思ったはずです。

 

今回非常にやりこみ度が高いのが、

サブキャラクターにまであるアフターブレイクですね。

アフターブレイクとは会話イベントのことなのですが、

連続イベントもあり、なかなか面白いです。

メインのキャラクターもそうですが、

サブキャラクターまでも濃い性格付けを行っており、

どのイベントも楽しめます。

詳細は記述しますが、とにかくイベントが豊富に用意されており、

全イベント(エンディング除く)を制覇しようとすると、

どれほど効率よく進めても最低でも4週する必要があります。

今回は温泉イベント以外にもサブシナリオがあり、とにかくボリュームたっぷりで

全部遊ぼうと思うとものすごい時間がかかります。

ボリュームもサービスもふんだんにあり、

とにかく長く楽しめるように仕上がっています。

きちんと進化している点は評価したいですね。

 

 

シミュレーションパートですが、基本はオーソドックスなタイプ。

前作のものをおおむね踏襲しています。

アクションオーダーバトルで、敵・味方ともに

スピードが速い者順に順番が回ってきます。

そして今回かなり明確になったのが、どのような行動をするかで

次にターンが回ってくるスピードがかなり違ってくるということ。

つまり、行動ごとに消費コストが違うため、

消費コストの長い行動を行うと順番がかなり変わってくるという

ちょっと変わった趣向ですね。

これがかなり戦略性をUPしており、無闇に敵に近づかず、

ほんの少しだけ進んでターンエンドし、

早く回ってきた次のターンで一気に敵側面まで近づいて攻撃、

という戦略も生まれてくるわけで、結構面白いです。

どのキャラクターがどの順番でターンが回ってくるのかも

上画面いっぱいで表示しており、とても見やすくて快適で、

オーソドックスな作りながら、かなり上手に仕上げてきたと思います。

 

DP(ドライブポイント)や必殺技(フラッシュドライブ)は

前作と同じですので割愛します。

 

今回独自のシステムとしてあるのが主人公とアフターブレイクCまでの

イベントを起こしたキャラクターとで行えるユニゾンストライクです。

ユニゾンストライクとは、主人公とキャラクター二人で行う

いわゆる必殺技なのですが、これがかなり強力。

前作でのエンゲージに近いわけですが、

今回での変更点は出撃できる

どのキャラクターとでも行えるということです。

前回は魔女たちだけだったわけですが、

今回は全員ということで幅が広がっています。

 

 

 

シミュレーション後にアドベンチャーパートというものがあり、

これが前述の会話イベントになるわけです。

各キャラクターは固定の場所におり、

イベントがある場合はキャラクターの頭上に「!(1〜3個)」アイコンが出ており、

そのアイコンのあるキャラクターに

話しかけることでアフターブレイクが発生します。

そして途中に出てくる選択肢で好感度が上下し、

サブキャラクターは特定の選択肢を選ぶことにより

次のイベントへと発展する成否に直結します。

 

会話イベントが発生するのはある特定の章と

キャラクターごとに決まっているのですが、

アフターブレイクのあるキャラクターは23人と、ものすごいボリューム。

今回新たに加わった入浴イベントもあり、

前作より格段にボリュームがアップしています。

メインキャラはその章を逃しても他の章でアフターブレイクが発生するのですが、

サブキャラクターは章固定でひとつでも見逃すと

そのキャラクターや関連するキャラクターのアフターブレイクは

今後発生しなくなるという徹底振りです。

どのキャラクターのアフターブレイクも非常に凝っており、

見ていてかなり面白かったです。

これにより、どのキャラクターもとても生き生きとしていました。

また、メインキャラクターはこのアフターブレイクを三つ見ているか否かで

エンディングを迎えるパートナーが変わってきます。

この辺はいわゆるサモンナイトタイプにしてきましたね。

 

 

他にあるのがクエストと隠しイベント(戦闘)である温泉です。

クエストはギルドで請け負い、バトルをするタイプで

基本的なことは前作と一緒です。

今回変化したのが、一度クエストが出るとある期間を除いて

終盤までずっとそのクエストを受けることが出来る点ですね。

 

そして今回もやっぱりあった温泉バトル。

ラスボスより遥かにレベルの高い敵がごろごろしており、

今回も歯ごたえがあって面白いのですが、難易度は前作よりぐっとダウン。

敵のレベルも低くなっていますし、

マップ数も少なくなっているのがちょっと残念ですね。

ある特定のキャラクターのパラメーターを

アップしてくれるのはありがたかったのですが。

今回もある戦闘後の入浴イベントですが、だいぶ薄味なのが玉に瑕。

本編に直接は関係の無いサブシナリオも盛り込まれており、

今回はクエスト関連のボリュームもアップです。

 

 

基本システムはちょっと使い辛いものがあるものの、

前作よりは快適になっています。

ラピスというパラメーターUPの装備アイテムが

ソートでき、いらないラピスは売ることが出来るようになっています。

前作では戦闘での移動フィールドに

システムアイコンがダブって表示され、移動がしにくかった点は改善。

引っかかりにくくなっており、

これでだいぶ快適に移動できるようになりました。

アドベンチャーパートでのマップ移動が

直線でしか移動できないのが少々操作しにくいのですが、

タッチペンでの移動も出来るのであまり不満点は無いですね。

 

後は気になるのがボイスの入る箇所です。

ほんのちょっとしか入っていないのでもう少しボイスが欲しかったですね。

問題があったのはそれぐらいでしょうか。

 

 

グラフィックですが、やや癖があるものの、

基本的な絵柄は可愛らしく魅力的な絵柄です。

作中でも1枚絵のCGが結構使用されています。

塗りも本来のふんわりとした手塗り風の塗りに統一されていて雰囲気は良く、

今回はデッサン崩れが無く、レベルはアップしていますね。

構図的に凝ったものが多く、見ごたえがあります。

 

今回少し問題なのが随所で挿入される変身ムービー。

これはちょっと、見ているこちらが恥ずかしかったです。

絵的にはいいと思うのですが、皆さんポーズをとって変身ということで

戦隊ものを彷彿とさせて、目線があらぬ方へ逃げました。

気になったのはそれぐらいで後は問題ないですね。

絵的には格段に良くなっていると思います。

 

 

プレイ時間は、一週目は色々なイベントを起こしたり、

レベル上げに血道をあげたりして80時間。

二週目はレベルと所持アイテムの類を引き継いで25時間、

三週目、四週目は残りのイベントを起こして各20時間前後、

その後は1END7〜9時間程度です。

温泉イベントは2週クリアして会話を制覇済み。

イベントバトルの類をクリアしなければ

1週で40時間前後ぐらいだと思います。

ボリュームはDSにしては結構ありますね。

今回はメインキャラクターごとにエンディングがあり、

ボリュームはアップしています。

 

前作よりかなり改善された点が随所に見受けられます。

きちんと進化し、駄目な点を手直ししてきたところは評価したい点ですね。

今回はストーリーも面白く、やりこみどころもアップしてとても楽しめました。

オーソドックスなスタイルながら、完成度は高めで、

SRPG好きならお勧めしたいゲームです。



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