英雄伝説 閃の軌跡U
一言感想
後編かと思えばまだ前編
グラフィック | 6点 |
シナリオ | 8点 |
ボリューム | 10点 |
システム | 8点 |
快適さ | 7点 |
満足度 | 7点 |
総プレイ時間 | 138時間 |
総合評価 | 79点 |
前作閃の奇跡の直後から始まるという、正に続編です。
一応前作のあらすじを見るシステムはあるものの、
完璧に続編ですので、前作プレイが必須になっています。
帝国騒乱編〜終結後、一年で皆が卒業するまでが描かれています。
前作がとんでもないところで終了しているので、
前作が気に入ったのならばプレイして損はなく、
一応のエンドマークがついているものの、
実際この作品でも終了していません。
伏線はばら撒かれたまま回収されていないものが多数ありますし、
作中でとあるキャラクターが言っていたのですが、
「今回の事件はまだ何も終わっていない」
というセリフがまさに的を射ています。
なんとも不安定な足場に立たされる事になったリィンがどのような未来を歩み、
どのような道をつかみ取り、帝国はこれからどのような激動の時代を迎えるのか
といったのは以下次号という感じですので、
終了していないというのを覚悟してプレイする必要があります。
今回は帝国編でしたが、結局は東部だけで終わってしまいましたね。
折角なので、西部も行けるようにしてほしかった。
その為、前作は春から夏、今作は秋から冬といった季節感の変化はあるものの、
ダンジョンやマップはほとんどが前作の使いまわしで、寂しい限りです。
クロスベル編も少しだけ入っているのですが、
ほんの一マップですので、両作の主人公同士の
クロスイベントをやりたかっただけなのだと思います。
本当にある一イベントに等しいので、
クロスベル編への過剰な期待は禁物です。
特別実習は無くなり生徒会のお手伝いは後日譚以外ありませんが、
同様のものが存在します。
全部で39種類。
前作が74種類でしたので、ぐっと減ってはいるのですが、
プレイボリューム自体は減っていないというか、
ほぼ同じぐらいあります。
戦闘システム自体は全作とほぼ同様のところは割愛します。
今回新たに加わったのがオーバーライズですね。
戦闘中にいわゆる連続ターンになり、
HP・EPが30%回復、3連続行動可能、
通常攻撃・攻撃クラフトで必ず崩しが発生し、
アーツは即座に発動するといったまさにこちらのターンなのですが、
シンプルながらも小気味よく連続して攻撃をたたき込める、
良い追加ポイントだと思います。
後は特に目新しいポイントはありません。
グラフィックは前作の物をほぼ流用しているので、割愛します。
この辺はもうちょっと進歩が欲しかったところですね。
システムもほぼ前作と同じですね。
アイテムの連続使用不可が改善されていないのは残念です。
ラッシュ中はスキップできるようになったのは良い改良点です。
イベント中は×ボタンで高速進行が可能です。
前作は高速進行中に止まったことが何度かあってハラハラしたのですが、
今作はそういうこともなく、その辺はほっとしたのですが、
この辺は出来て当たり前の改良だったと思います。
プレイ時間は、ノーマルでクエストをフルコンプリートし、
評価はオールSで1週目が95時間。
2週目はイージーでアイテムと絆イベント全部見られるという引継ぎをし、
イベントシーンはほとんどスキップ、絆イベントをコンプし、
二週目のみのイベントもプレイ、
評価はオールSで44時間、合計139時間でした。
すべての要素をクリアせず、ストーリーを最短で
追ったとしても50時間ぐらいはかかるでしょうか。
私のようにオールSを狙うと100時間前後かかってしまいます。
イベントが多く魅力的で、特に終盤のイベントは必見のものが多いです。
それをこなしているとどんどんボリュームが増えていきますね。
とても丁寧に作られている作品です。
バラバラになったパーティメンバー達がだんだん合流していくのを見る、
感動の再会シーンはなかなか良かった。
ただ、丁寧に描きすぎていて今作でも収めきれていないのは残念です。
ストーリーの良いRPGを遊びたいというのなら勧めたいゲームですが、
前作の直後である後編にあたり、前作プレイが必須です。
そして、一応エンドマークはついているものの、
リィンの未来は何も切り開かれておらず、不安要素一杯、
帝国編は恐らく半分程度しか終わっておらず、
伏線が大量に投げっぱなしになっているというのは
最大限注意すべきポイントです。
イベントなどは良く、キャラクターやその背景、
モブキャラの生活設定等、とても丁寧に作られているのですが、
そろそろ続編に続けるのはちょっと考え直してほしい所です。