スターオーシャン4

THE LAST HOPE

 

一言感想

戦闘は楽しいがストーリーはグダグダ

 

グラフィック 7点
シナリオ 5点
ボリューム 7点
快適さ 6点
システム 9点
満足度 7点
総プレイ時間 57時間
総合評価 73点

 

 

スターオーシャン4作目になりますが、

実は1作目よりも300年もの過去のお話であり、

3作目より700年以上前の時代になります。

3作目でこの世界の基幹的な秘密が盛大にネタばらしされてしまっているので、

これも○○なのだろうとちょっと白けてしまう所があったのも事実です。

そういう意味では、3作目をプレイしていない方のほうが楽しめると思います。

 

さて、実際のストーリーなのですが、

ずばり宇宙開拓史です。

愚かな人間が戦争をしたことにより、

人がそのままでは住めないほど疲弊し、核汚染された

地球の替わりに住める惑星を探すうちに、

宇宙の知的生命体達が一致団結して戦うというのが大まかなストーリーです。

主人公達は惑星を探すために育成されたエリートメンバーで、

決意を胸に宇宙へ飛び立つわけなのですが、

どうにもストーリーがチープです。

宇宙を旅する、というわりには

降りることになる惑星は大きく分けて4つと少なく、

しかも町マップも少なく、

色々な星を旅しているという感覚が希薄ですし、

主人公はいわゆる熱血タイプですが、

特に何かずば抜けたことをしたわけでもなく、

基本的にみんなと相談して決めているのに、

仲間達から絶大なる信頼を寄せられているのがいまひとつわかりません。

 

また、エッジ、エイミ、クロウは

特殊な能力を持っているという設定になっているのに、

エイミの能力が一部ストーリーで生かされているだけで、

残りの二人はそもそもどんな能力を持っているのかも明らかにされておらず、

設定倒れになってしまっています。

 

のほほんとしたサラの天然ボケを使って笑いを狙ってきているのはわかりますが、

のんびり、ゆ〜ったりした常に語尾を延ばした口調に、

雰囲気がぶち壊しになってしまっているのも気になりました。

結局、ラスボスは何だったのだろうかと首をかしげることもあり、

ストーリーはいまひとつです。

 

 

クエストはそこそこあるものの、完全にお使いです。

アイテムを収集してくる、あるいはそのアイテムを元に

アイテムクリエイションをしてアイテムを作成するというのがほとんどで

最初頃で飽きてしまいましたね。

 

プライベートアクションという、船がワープ中に

仲間キャラクターに話しかけることにより起こるイベントですが、

これは実に豊富に用意されており、

各キャラクターの魅力がとても良く表現されています。

キャラクターの肉付けに一役買っており、

これは従来どおりなかなか良いシステムですね。

条件が難しかったり、連続で起こす必要があったりと

攻略本か攻略サイトが必須なイベントが多いのですが、

キャラクターたちの掛け合いは楽しく、一見の価値があります。

このプライベートアクションで仲間の好感度を上げて、

ある一定以上の好感度に持っていき、

なおかつ必須イベントをクリアしていかなければ

そのキャラクターのエンディングが見られなくなっているので、

お気に入りのキャラクターのエンディングが見たいのならば

下調べが必要になっており、条件の難しい人物はちょっと大変です。

もうちょっとこの辺は易しくしてもいいのでは? と思います。

 

 

戦闘はある特定の範囲のフィールドを自由に動き回れるタイプです。

敵の背後に回れてクリティカルを狙えるサイトアウトや、

サイトアウトを反撃しようとする敵に

更に後ろに回るダブルサイトアウトがかなり爽快です。

見事に決まって敵に連続攻撃を叩き込めたときはスカッとするものがあります。

これにのけぞらなくなるラッシュモードを組み合わせると、

更に爽快感が増し、立て続けに敵に畳み掛ける

システムは実に良く考えられていると思います。

そして戦闘を続ければ続けるほどボーナスがたまっていき、

経験値が数倍になったり、金額やバトルスキル強化に使う

SPがたくさん得られるようになってゆくので、

もったいなく感じてしまいなかなかやめられなくなっていきます。

そういう意味では、ある意味中毒性の高い戦闘システムですね。

私のように下手なものでもそれなりに派手に決まるようになっているので、

プレイしていて楽しいのが理由のひとつでしょうか。

上手い人はもっといろいろ出来るのでしょうが、

下手は下手なりにそこそこ出来てしまうというのが

このシステムの良いところだと思います。

 

バトルスキルやフィールドスキルというものをキャラクターに習得させ、

SPを注ぎ込むごとにスキルをレベルアップさせていく、

というのもキャラクターのカスタマイズに一役買っています。

どれにポイントを振り分けるのか、レアなスキルは誰に覚えさせるのか

悩むのも楽しかったですね。

 

アイテムクリエイションですが、これは複雑すぎてあまりやりませんでした。

そもそもレシピを開発するのは基本的に

キャラクターに会議を行わせるのですが、

どのキャラクターたちを組み合わせるかで

出来るアイテムがまったく違ってきます。

これが結構複雑であり、狙ったものを発明させるのは、とても困難です。

この辺も攻略本、攻略サイト必須ですね。

レシピを入手して作らせる、でよかったのではないかと思います。

 

 

 

次はシステムです。

ロードはインストール必須ですので、短いのですが

セーブがシステムデータも同時にセーブするために少々長いのが気になります。

そして最も悪いのがカメラワークです。

キャラクターの背後を追従するのではなく、

ぐりんと回って極端にキャラクターに近くなって

ひどい時は主人公がまったく見えなくなることもあり、

船の中で迷子になることもしばしば。

こちらで上手に背後を追従するように

カメラワークを常に微調整してやらなければならず、

ストレスが結構たまります。

 

そして、フィールドやダンジョンが広いのはいいのですが、

ラスト間際になるまで一瞬で別の町に移動するシステムがありません。

常に歩きで延々と移動し続けなければならず、

またダッシュするには小刻みにボタンを連打し続ける必要があり、

ストーリー上何度も町を往復しなければならないので

広いフィールドとあいまってとても苦痛です。

町に着くたびに、移動用の陣を張って

次からは一瞬で行き来できる、というシステムにして欲しかったですね。

 

 

グラフィックですが、評価に悩みます。

背景や星の煌き、機体やムービーなどはさすがPS3

ずば抜けて綺麗なわけなのですが、

最大の問題が人物のポリゴンです。

3作目よりずっと進化して綺麗になっているわけですが、

表情の変化はごくシンプルで美男美女なだけに

本当に人形劇を見ているようです。

別にリアリティを求めているわけではないのですが、

もうちょっと表情に変化を加えてほしかったところです。

 

 

プレイ時間は、PAを出来るだけ見て全員エンディングを向えた時間です。

一番簡単なearth levelでクリアして57時間。

クエストはほとんどやっていません。

 

戦闘はとても面白く、アクションが下手な私でも派手な必殺技が出せたり、

サイトアウトが結構楽しかったりしましたが、

肝心のストーリーが少々微妙でした。

特にエンディングが、攻略本を見ていない方はさっぱりで

首をひねりまくりだったと思います。

攻略本で、実はアレはこうだった!

とネタばらしされても仕方ないのではないかと思います。

ストーリーに期待せず、戦闘を楽しみにするならば面白いと思うのですが、

ストーリー重視ならばやめておいた方がいいかもしれません。



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