シュタインズ・ゲート

 

比翼恋理のだーりん

 

一言レビュー

本編で薄かった恋愛を補完

 

グラフィック 8点
シナリオ 7点
ボリューム 7点
快適さ 8点
満足度 7点
総プレイ時間 24時間
総合評価 74点

 

 

 

秋葉原のビルの一室で、おかしな発明品を作っているサークル

未来ガジェット研究所。

過去にメールを送れる装置、

電話レンジ(仮)を使ってDメールを送りまくっているうちに、

世界線変動率3%のδ世界線に跳んでしまった岡部倫太郎は、

自分のあずかり知らぬところで、

ラボメン達が集まって、宴を開こうとする場面に首を傾げていた。

そこはまゆりも紅莉栖も死なない世界。

ただし、度重なる電話レンジによる実験により、

膨大な電気代が請求されるという、資金難に悩まされていた。

 

それを何とかしようと新たなガジェット制作を進めていくうちに、

ラボメンの女性たちと仲良くなって、という、

本編ではいささか薄かった恋愛風味をこれでもかと盛り込んだのが、

この比翼恋理のだーりんです。

 

 

ファンディスクというだけあって、

正に前作未プレイ者はお断り仕様です。

前作とは違った方向に癖が強烈な作品で、

岡部の厨二病設定は相変わらずですね。

 

プレイ時間はあまり長くないのですが、

どのヒロインもコンパクトにまとまっているものの、

彼女達らしいストーリーが展開されています。

ドタバタ風味のコメディで、楽しく本編を彩るファンディスクなのですが、

複数ライター制であることもあって、

ルートごとに完成度に著しい差が出てしまっているのが残念です。

あくまでもコミカルに楽しめるファンディスクとして

見なければいけない作品であり、

過剰な期待は禁物です。

 

 

 

システムですが、前作のPSP版シュタインズ・ゲートの

システムをほぼそのまま使用しています。

アドベンチャー系に必要なシステムはきちんと揃っており、

コンパクトながら結構使いやすいシステムだと思います。

ボタンを2種類のタイプでカスタマイズでき、

音声ハイライト、音声再生中のBGMを下げるシステムもあり。

そして履歴からのロードも便利です。

 

クイックセーブ・ロードもあり。

セーブのシステムも大変良く、その時の画面、

どのChapterか、セーブ時のプレイタイム、プレイ日時、

セーブ時の文章表示と、システム上はほぼ問題ないですね。

ただ、PSPの弊害で、結構シャーク音がするのと、

ロム読み込みにより画面が一時停止することがあるのが残念です。

 

難点の部分は今作も継続ですね。

オート中はどのボタンを押してもオートが解除されることと、

スキップのキャンセルがなかなかできないという二点。

この辺はもうちょっと何とか改善していただきたかった。

 

 

 

グラフィックですが、癖があり、目が特徴的なタイプ。

瞳がリング状の連なりになっている独特の描き方なのですが、

本作をプレイするのは前作を最後まで見た方だと思いますので、

特に問題ないでしょう。

ある特定ルートだけにある衣装バリエーションというのもあり、

立ち絵は前作の流用もされているものの、豪華に感じます。

特徴的な絣の様な色の塗も前作同様ですが、

前作プレイ者には違和感はないでしょう。

独特の風合いなものの、魅力的です。

 

CGの枚数は差分抜きで65枚+おまけが22枚で、全87枚。

差分を入れての総CG枚数は117枚と、差分枚数がかなり少なめです。

プレイ時間があまりないのでそれなりの枚数ですが、

差分がもうちょっと欲しかったですね。

 

 

 

プレイ時間は、全エンディングをクリアして22時間、

全メールをコンプして、TIPS、全CGを集めるのに、2時間。

合計24時間です。

とんとんとテンポ良く、コミカルに展開されるはっちゃけたコメディです。

ボリュームはあまりなく、ルートごとにクオリティの差はあるものの、

前作プレイ者でしたらまずまず楽しめるでしょう。

ただし、過剰な期待は禁物です。




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