サモンナイトX

Tears Crown

 

一言レビュー

予定調和の王道一直線

 

 

グラフィック 8点
シナリオ 6点
ボリューム 8点
快適さ 8点
システム 6点
満足度 7点
総プレイ時間 57時間
総合評価 74点

 

 

実にオーソドックスな王道譚です。

最初こそ一気に状況が動いていきますが、

主人公二人が合流後はまったりと進んでゆく、

戦争中のはずなのに妙にのんびりしたストーリーは

ちょっと首をひねるところがあるものの、

あまり奇にてらいすぎない万人向けですね。

ただし、おおっと思う展開はほとんどなく、

こうなるだろうと思ったことがそのまま

予定調和的に収まってしまうところは賛否両論があると思います。

ドラマティックなとか、躍動感溢れるとか、事態が二転三転する、

などを想像していると肩透かしを食らいます。

そういう意味では、どちらかというと低年齢層向けでしょうか。

ストーリーはごく普通であり、過度な期待は禁物です。

最初の設定そのものは結構良かったので、

もうちょっと劇的な展開を期待したかったですね。

 

一応サモンナイトと付いているものの、

実際のナンバリングタイトルとは世界を異にしています。

ですが、サモンナイトらしさ、夜会話、召喚獣というものは存在しています。

設定がどうにも閉塞しまっている従来の世界ではなく、

新世界で新たな設定を創生してのお話、というのは正解だったと思います。

また、シリーズ恒例の夜会話でどの人物を選ぶかによって変わる

キャラクターマルチエンディングを採用しています。

 

 

次に戦闘システムですが、DSの2枚液晶を

上段と下段フィールドに分けており、

上段は空、下段は地上となっています。

下段から上段へ攻撃する場合は攻撃力が落ちます。

最初ごろは「おおっ」と思うものの、下段から攻撃も出来ますし、

武器によっては攻撃力の落ちない対上空武器も存在しており、

いまひとつ上空と地上をうまく使いきれていません。

これでは普通の戦闘システムとあまり変わりませんでしたね。

基本的なシステムも特に目立ったものはなく、

ごくごくオーソドックスに出来ています。

 

このゲームならではなのが敵以外に現れるギミックと、

協力技ぐらいでしょうか。

ギミックを攻撃することにより状態異常や、ダメージを与えるものですが、

一見どうなるものなのかわからないものが大多数であり、

またギミックを攻撃するとこちらにも

ダメージが与えられるものもあって、

いまひとつその恩恵に与れない印象がありました。

ごく一部のギミック以外は面倒でほとんど使っておりませんでしたし、

もうひとひねり欲しかったところ。

 

ある一定以上の好感度がある場合、主人公と協力技というものが使えるのですが、

これは誰が考えたのだろうという実に恥ずかしいシステム。

DSの二画面を大々的に使ってのCGを表示させ、

声優さんの台詞込みで戦闘中に愛を確かめ合ったり、

爽やかに友情を交し合っていたりするあたりは思わず引きます。

もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。

 

召喚獣のプレートを装備してステータスの底上げをしたり、

装備し続けることにより召喚獣のいわゆるレベルアップをさせたり

装備しているプレートの召喚獣を召喚(魔法の使用)したりできますが、

この辺は今までのシリーズでだいたい使われてきたことであり、

あまり目新しさはありません。

 

 

そして非常にくだらないのがサブイベントにあたる議会システム。

まず三人の大臣をキャラクターの中から選出し、

大臣たちに議題を提出させるのですが、

この議題が本当にこれでいいのか思わず尋ねたくなるレベルです。

兵士にお弁当を届けに行くか否かをわざわざ議会を開いてまで

論議させている意味がわかりません。

しかも国王自らが兵士にお弁当を届けに行くという内容になっており、

御礼にアイテム等をもらえはするものの、

国王や重鎮達は思いっきり使いっ走りです。

この議題を論議する場合に周りの人物が質問するわけですが、

これも大変つまらない平凡な質問であり、

議題をあげるのは大臣なのに、質問に答えるのは

国王だというのもとてもおかしいと思います。

回答内容も正気を疑うようなものだったりすると、

真面目にやっているこちらが馬鹿馬鹿しくなってきます。

本当に、誰がこれでOKを出したのか問い詰めたくなるレベルでした。

 

 

基本システムはまずまずですね。

ローディングはおおむね短く、特に問題はありません。

基本的なシステムはきっちりと抑えてきています。

DSの十字キーでは移動し辛いので、それをサポートする意味で

タッチペンでの移動も可能になっています。

キャラクターのごく近くにタッチするとゆっくり、

遠くにタッチし、行きたい方向に滑らせるとキャラクターが

その軌跡に追従するというシステムはなかなか良かったと思います。

他は特になく、この辺はあまり指摘する点はありません。

ごく普通〜良い目ぐらいでしょうか。

 

 

 

グラフィックですが、やや可愛らしいきらいがあり、

ちょっと癖がありますがおおむね万人向けです。

塗りは手塗り調のふんわりとした色合いで世界観に良くあっていると思います。

可愛らしさ一辺倒かと思うとそうでもなく、

渋いオヤジキャラや色男風も描き分けると変化に富んでおり、魅力的。

ちびキャラも可愛らしく、キャラクターの特徴を

とても良くつかんでいると思います。

せっかくの魅力的なキャラクターたちですので、

協力技の甘々CGだけでなく、

ストーリー上のここぞという場面で

一枚絵のCGを多用して欲しかったですね。

 

 

 

プレイ時間は57時間。

3人の大臣から出される議題はすべてクリアしての時間です。

議会をしないのならば、30時間強ぐらいでしょうか。

DSとしては、ボリュームはまずまず〜多目ですね。

サモンナイトの世界観を使ったごくごく平凡・かつ王道なストーリーであり、

口の悪い言い方をすると簡単でひねりはなく、

先が見えてしまうところがあり、一部首をひねるところはあるものの、

何とか無難なラインにはまとめてきていると思います。

ただし、あまりにもオーソドックスすぎるところは覚悟でしょうか。

 

サモンナイトの世界観や召喚獣、夜会話のシステムが好きならば

まずまず楽しめるとは思うものの、なかにはこれは…と思うような

とんでもないシステムを持つ「議会」「協力技」という

子供向けですか? と聞きたくなる陳腐なシステムもあるので、

少々人を選ぶ気がします。



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