悠久のティアブレイド

 

−Fragments Memory−

 

一言レビュー

ファンディスク兼設定資料集

 

グラフィック 10点
シナリオ 8点
ボリューム 5点
快適さ 7点
満足度 8点
総プレイ時間 15時間
総合評価 79点

 

 

 

こちらですが、悠久のティアブレイド

Lost Chronicleのファンディスクになります。

前作をプレイしていない人は完全お断り仕様です。

 

前作の個別エンド後のストーリー「フューチャー」

前作トゥルーエンド後のストーリー「エクリプス」

の2点が大まかなコンテンツです。

エクリプスの中に、過去の他キャラクターからの視点「フラグメント」が

挟み込まれるようにあり、時間軸上に並んでいます。

花の形をしているのがストーリーの有るポイントで、

単なる丸はその時代に会った大まかな歴史が5行以内で纏められており、

まさしく設定資料集といった作りです。

 

フューチャーはキャラクターごとに出来不出来があるものの、

個別エンド後のストーリーがテンポよく展開していき、

コンパクトながらそれぞれそのキャラクターらしさが出ていると思います。

ただし、非常に短い。

30分〜最大2時間ぐらいであり、

クレイドルは大人バージョンと子供バージョンに分かれているものの、

最初と最後以外は共通になっています。

実質5ルートになるので、そこが少々残念ですね。

前作あっさりと終った恋愛部分が丁寧に描かれているわけでもなく、

個別エンド後といえどもその点はごくあっさり目になっています。

そこを期待しているとかなり肩透かしになると思うので要注意です。

 

そして実はメインコンテンツだったのが「エクリプス」です。

前作で綺麗に終わったのでどうするのかと思っていたのですが、

あの後からとても上手に話を膨らませて、

壮大な形で締めくくっていると思います。

前作では細かいエピソードを入れると弛むので、

バサッと切られていたサブエピソードを上手にエクリプスに挟み込んでいます。

過去のフラグメント(サブエピソード)を読まなければ

エクリプスの続きを読むことができない仕様になっているので、

強制的に過去のサブエピソードを読むことになるのですが、

これが結構良い出来で驚きました。

とても丁寧に設定が作られているのだと感心しましたね。

ただ、時系列順に解放されるわけではなく、

時代が進んだり遡ったりするため、

もうちょっと時系列順に見たかったと思います。

 

 

 

システムは普通〜良い目です。

前作のシステムをそのまま流用しているので、特に言うことはありません。

ポイントごとに何度でも読み直すことができるので、

いつでもどのシーンでも読み直すことができるのは良かった。

その為実質的にストーリー途中で中断するのを除き、

セーブは必要ありません。

オートセーブなので、こちらでセーブしなくてもいいようになっています。

 

オートモードがポイント選択時に強制解除されてしまうのが少々難点です。

オートモード中に何も操作しなければ

光度が落ちるというVITAの欠点の制御は

立ち絵の切り替わりが関係しており、

立ち絵のないシーンが続くと光度が落ちてしまうのは相変わらずですね。

このぐらいは修正してほしかった。

また、回想シーンでの文章の履歴が閲覧できないのも残念です。

何故ここだけ履歴が見られないのか首を傾げます。

 

 

 

グラフィックは繊細で華やかな絵柄。

前作同様非常に完成度の高いCGです。

少女漫画タイプですが比較的好き嫌いの無い万人向けです。

非常に華があり、優雅で構図もとても凝っていて美麗です。

どのCGも構図・彩色共にずば抜けています。

塗もとても華麗で目を見張るものがあり、

ここまでクオリティの高いCGばかりなのも非常に珍しいでしょう。

 

CGの枚数は差分抜きで57枚。

おまけのイラストが13枚です。

差分はやや少なめなものの、

CG自身がボリュームに対して多く、

また前作のCGはギャラリーには収録されないものの、

作中で結構使われているので、

実際よりもかなり多く感じます。

立ち絵、CG共に非常に安定しており、

とにかく絵に関しての完成度が抜群なのは素晴らしいですね。

 

 

 

プレイ時間は約15時間程度。

時間が表示されないタイプで正確な時間が分かりませんので約の時間です。

プラチナトロフィーを取得しています。

 

ファンディスクとして綺麗に完成されています。

前作でさらっと流されたり語られなかったりした

サブエピソードも盛り込んでいるのは上手いですね。

時系列順にポイントを設け、ストーリーの無い所も

簡単に歴史が纏められているのも良かった。

フルプライスなのにボリュームがないのが最大の欠点ですが、

前作が気に入ったのならば楽しめるでしょう。




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