テイルズオブデスティニー ディレクターズカット

 

一言感想

ストーリーを上手にリメイク

 

グラフィック 7点
シナリオ 9点
ボリューム 8点
快適さ 9点
満足度 7点
総プレイ時間 78時間
総合評価 81点

 

 

テイルズの中でも上位に位置するストーリーのデスティニー。

PS版を上手にリメイクし、物語や台詞に肉厚をつけていますね。

やや語り足らなかった部分を追加し、

スタンとリオンの友情に焦点を当てているように思われます。

スタンが妙に爽やか好青年(でもやや単細胞ぎみ)を強調して

描かれているのはちょっとあれですが、

全体的に上手に纏めてきていると思います。

 

劇的であり、逆転劇があって波乱に満ちており、

また、正式なナンバリングタイトル中最大を誇る豊富なパーティーメンバーが

物語を鮮やかに、賑々しく彩っています。

 

今作は無印版に加えてリオンサイドが付け加えられていますが、

独自性のあるのはスタンたちと合流するまでの僅かな期間と、

ごく稀に入るリオンの独り言のような台詞と、

ちょっとした、あの時リオンは…といった場面ぐらいで、

これを単独で描いたのは正直疑問を感じます。

ほぼ99%本編のスタンサイドに被っており、

攻略するダンジョンは全く同じ、仕掛けも全く同じ、ストーリーも同じと、

二週目をプレイしている錯覚に襲われますので、

無理にリオンサイドとして独立させるのではなく、

スタンサイドに付け加えるという形で

作った方が良かったのではないかと思います。

 

サブイベントは豊富で、

溢れるほど大量に用意されており、続編イベントも多いと、

とても満足のいける出来でした。

というより、いささか多すぎかつ発生条件が複雑すぎだったような気もします。

 

 

戦闘はエアーリアル リニアモーションバトルシステムという、

戦闘フィールドは平面なものの、空中戦を強化したシステムであり、

数段階空中を飛び上がれるようになっています。

コンボを立て続けに決めつつ、敵をどんどん浮かしていくのは実に爽快。

 

今回技を繰り出すにはいわゆるTPではなく、

チェイン・キャパというものを使用しており、

TPがなくなるのを恐れて平坦な攻撃しか出来なかったストレスを払拭しています。

通常攻撃や、技を出すたびにチェイン・キャパが消費され、

チェイン・キャパがなくなると攻撃すら出来なくなりますが、

攻撃を一旦止めるとチェイン・キャパが回復する仕様となっています。

要するに、有限であるTPを廃止し、

ある意味無限に技を繰り出せるチェイン・キャパを採用しているわけです。

でも無制限ではなく、時には攻撃の手を止めなければならない

というのがポイントで、非常に高いバランスを誇っています。

これが実に良く、コンボや技を決めていくというのが

テイルズシリーズの魅力のひとつなのですが、

その魅力を大いに生かしていると思います。

 

ブラストキャリバーという、いわゆる必殺技があるのですが、

これは攻撃したり、されたりする毎に徐々に溜まっていき、

上限に達した時に発動させることが可能になっています。

発動中は他キャラクターを動かすことが不可であり、

ぼんやり画面を見ているしかないのですが、

派手な演出とコンパクトに収められたモーション、

後滅多と出せるものではない、という事が相まって、

ストレスなく発動させることが可能になっておりますので、

これはこれでバリエーションとしては成功だったと思います。

 

戦闘で唯一気になったのが、仲間に攻撃や魔法を指定したとき、

詠唱中や攻撃途中に敵に攻撃された場合、

強制的に命令をキャンセルされてしまうことでした。

そのためどうしても回復や魔法を行ってほしいときは

何度も指定しなおさなければならず、

攻撃されて強制解除ではなく、

指定したものを必ず行ってほしかったと思います。

 

キャラクターの能力のカスタマイズであるソーディアンディバイスは

結構面白い試みであったと思うのですが、

約半数がソーディアンを装備しておらず、

限られた人数のみができたというのはいささか残念でしたね。

 

アイテムのカスタマイズであるリライズですが、

レベルと材料に制限がかかっており、

最初から強い装備品が造れてゲームバランスが崩れるということはないものの、

次の発展先が見えているのに当分作れない、

という事がちょっと気にかかりました。

次の装備を作るまで10以上のレベルアップが必要なものも多々あり、

その辺の調整がちょっと悪かったような気がします。

もうちょっとこまめに作れても良かったと思いますね。

 

今回料理が劇的に改善されており、非常に使いやすくなっています。

まず、多岐にわたる材料の種類を一掃しています。

お店でフードを補充すればどんな料理でも作れるようになっており、

あの料理を作るにはこの材料が足らない…

ということがなくなっていて、とても使い勝手が良くなっていますね。

また、非常に安価であり、材料を入れるフードサックが

料理を作るごとに容量が大きくなっていき、

自動で作る料理の設定数(これをフードストラップという)が

増えていくというのも実に面白い試みです。

次回作から料理は是非ともこのようなタイプにしていただきたいと思うほど、

とても使いやすく、大活躍でした。

 

エンカウントはランダムエンカウントであり、

ダンジョンそのものはさほど広くはないのですが、

高エンカウントのためだけに攻略時間がかかってしまうというのが

如何ともしがたいですね。

ちょっとエンカウント率が高すぎたと思います。

もう少しダンジョンを広くして、

エンカウントを低くして欲しかったです。

システム関連に問題があったのはそのぐらいで、

各システムは上手に、プレイヤーに使いやすく改良されており、

快適にプレイできました。

 

 

グラフィックですが3DはMAP移動時以外ほぼ排除して、

温かみのある質の良い2Dを採用しています。

テイルズというとどうしても3D関連のグラフィックが良くない事で有名なのですが、

質の悪い3Dをあきらめて2Dで表現したのは正解だったと思います。

要所で入るムービーも質が良く、

無理に3Dに挑戦することはないと思います。

 

ただし、あいかわらず原画家のイラストとはかけ離れており、

あくまでもキャラクターのイメージとして捉えているのはいささか残念です。

3Dではなく、2Dに注力するのならば、

そろそろこの辺にも気を使って欲しいと思うのですが、

独特の魅力を持つイラストですので、

ゲーム中で再現するのは難しいのでしょうか。

 

 

プレイ時間は、スタンサイド、リオンサイド両編を最後までプレイし、

サブイベントをほぼコンプリートして78時間です。

難易度の高いサブイベントと、膨大な時間を要するものは諦めましたが、

すべての要素をクリアせず、

主編であるスタンサイドのみですと40時間前後だと思います。

ですが折角追加されたリオンサイドですので、

是非リオンサイドもプレイして欲しいですね。

ですがリオンサイドはほぼスタンサイドを忠実になぞる形になっており、

モチベーションが下がってしまうのも確かですので、

満足度は低い目に点数をつけています。

 

上手に纏めた移植作。

もともとPS版でも評判の良い作品であり、

全体的な出来はかなり高いほうだと思います。

ただし、無印版とディレクターズカット版、

どちらをプレイするのがいいかと聞かれると、

どっちでもいいと答えざるを得ないような追加要素しかありません。

値段で言うなら無印、少しの追加要素を取るならDCでしょう。

既に無印版をプレイしている方は熱烈なリオンファンならば…、

としか言いようがないですね。

全体的に上手く作られており、初めてデスティニーを手に取る、

あるいは過去にPS版をプレイして気に入っていた

テイルズファンならまずお勧めです。



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